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- 2011・2012年度経済見通し~足踏み脱却後の日本経済
2011年02月16日
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- 2010年10-12月期の実質GDPは前期比▲0.3%(年率▲1.1%)と5四半期ぶりのマイナス成長となり、昨年秋以降の景気が足踏み状態にあったことを改めて確認するものとなった。
- しかし、輸出、生産など月次ベースの経済指標の多くは持ち直しに転じており、景気はすでに足踏みを脱却したと判断される。2011年1-3月期は輸出が再び景気の牽引役となる中、自動車、たばこの反動減一巡に伴い民間消費も増加に転じるため、再びプラス成長となることが予想される。
- (1)交易条件の悪化、(2)失業率の高止まり、(3)各種政策効果の剥落、などのリスク要因はあるものの、景気の回復基調は2012年度まで維持されるだろう。実質GDP成長率は2010年度が3.0%、2011年度が1.8%、2012年度が1.7%と予想する。
- コアCPIは高校授業料無償化の影響が一巡する2011年4月にはいったん前年比でプラスに転じるが、2011年8月に実施される消費者物価指数の基準改定(2005年基準→2010年基準)によって、上昇率は▲0.6ポイント程度下方改定されることが予想される。新基準のコアCPI上昇率は再びマイナスとなり、プラス転化は2012年度までずれ込む可能性が高いだろう。

(2011年02月16日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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