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■見出し
・現状判断を上方修正。改善テンポの鈍化した状態から徐々に脱しつつある
■introduction
日銀は14-15日に金融政策決定会合を開き、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0-0.1%程度に据え置き(全員一致)、総額35兆円の基金創設による各種金融資産買い入れにも変更はなかった。
現状の景気判断については、足元の輸出や生産の良好な指標を受け、「改善テンポの鈍化した状態から徐々に脱しつつある」に判断を前進させた。判断前進は昨年5月以来、9カ月ぶりとなる。
先行きについては、先月の「景気改善テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、緩やかな回復経路に復していくとみられる」から「景気改善テンポの鈍化した状況から脱し、緩やかな回復経路に復していくとみられる」と「徐々に」が削除されている。
リスク要因については新興国・資源国経済の上振れを指摘した。下振れについては「米欧経済の先行きや国際金融市場の動向を巡る不確実性がある」と指摘している。
経済情勢からすれば、日銀は先月足元判断を上方修正してもよかったが、慎重にことを運び今月修正したという印象を受ける。各国中銀ともいままでの一辺倒の緩和から徐々に、逆向き発言・動きが出始めており、日銀もゆっくりゆっくり動き出してきている印象を受ける。
ただし、ゼロ金利解除のトラウマではないが、失敗は許されないという危機感から、判断は今後もかなり、ゆっくり慎重になるだろうと思われる。
日銀にとって早ければ3月(遅くても4月のFOMC)にも予定される6月までの米QE2に対しての判断が最重要イベントになりそうだ。
(2011年02月15日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1837
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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