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超高齢社会の都市経営におけるジェロントロジー導入に向けて
社会研究部 土地・住宅政策室長 篠原 二三夫
■目次
1--------はじめに
2--------我が国の地方公共団体における高齢化と都市経営の動向
3--------むすび ~都市経営におけるジェロントロジー導入に向けて~
■introduction
超高齢社会は、地方公共団体による都市経営にも深刻な影響をもたらしている。高齢者の急増は、社会福祉分野における行政支出の拡大を通じて、地方公共団体の財政に大きな負担を与えている。このため、その他の行政サービスのための支出を抑制する傾向が強まり、高齢者自身も含め、結果として、市民は豊かな生活を実感することができない状況に直面しつつある。こうした状況下で必要となるのは、高齢者の社会参加や生産性を維持し、高齢者自身が一般市民と共に生き甲斐を実感できる地域の仕組みづくりであると考えられる。社会福祉サービスをただ拡大しただけでは、高齢者を含めた市民の豊かさの実現にはつながらない。
筆者は、かかる問題意識から、超高齢社会における都市経営のあり方にも、クラーク・チベットやロバート・アッチェリー(注1)などが提唱するジェロントロジーの導入を進めるべきと考えている(注2)。
本論では、都市経営における体系的なジェロントロジー導入に向けた研究を進めるにあたり、最初に、我が国の地方公共団体における人口高齢化と都市経営の現状をデータに基づいて把握し、問題の所在を再認識することとしたい。
03-3512-1791
- 【職歴】
1975年 丸紅(株)入社
1990年 (株)ニッセイ基礎研究所入社 都市開発部(99年より社会研究部門)
2001年より現職
【加入団体等】
・日本都市計画学会(1991年‐) ・武蔵野NPOネットワーク役員
・日本不動産学会(1996年‐) ・首都圏定期借地借家件推進機構会員
・日本テレワーク学会 顧問(2001年‐)
・市民まちづくり会議・むさしの 理事長(2005年4月‐)
・日米Urban Land Institute 国際会員(1999年‐)
・米国American Real Estate Finance and Economics Association国際会員(2000年‐)
・米国National Association of Real Estate Investment Trust国際会員(1999年‐)
・英国Association of Mortgage Intermediaries準国際会員待遇(2004年‐)
・米国American Planning Association国際会員(2004年‐)
・米国Pension Real Estate Association正会員(2005年‐)
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