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韓国における人口高齢化は日本を上回るほど速いスピードで進んでおり、韓国政府は人口高齢化に対応するための政策を次々と発表している。その中で介護の社会化を目指して2008年7月から実施したのが老人長期療養保険制度であり、現段階までは成功的な政策として評価されている。
韓国の老人長期療養保険制度は日本の介護保険制度の影響を強く受け取ったものの、将来発生し得る財政的な問題を考慮し、被保険者の対象や自己負担の範囲を日本より拡大・実施した。また、制限的とは言えるものの「特別現金給付」という現金給付も支給している。
被保険者の対象の拡大や自己負担の引き上げ、現金給付の導入は 今後日本における介護保険制度の主な検討内容であり、今後韓国の老人長期療養保険制度の内容やその動向を参考することは日本の政策決定においても有意な正の影響を与えると考えられる。
(2009年06月24日「基礎研マンスリー」)
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生活研究部 上席研究員・ヘルスケアリサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任
金 明中 (きむ みょんじゅん)
研究・専門分野
高齢者雇用、不安定労働、働き方改革、貧困・格差、日韓社会政策比較、日韓経済比較、人的資源管理、基礎統計
03-3512-1825
- プロフィール
【職歴】
独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年9月ニッセイ基礎研究所へ、2023年7月から現職
・2011年~ 日本女子大学非常勤講師
・2015年~ 日本女子大学現代女性キャリア研究所特任研究員
・2021年~ 横浜市立大学非常勤講師
・2021年~ 専修大学非常勤講師
・2021年~ 日本大学非常勤講師
・2022年~ 亜細亜大学都市創造学部特任准教授
・2022年~ 慶應義塾大学非常勤講師
・2024年~ 関東学院大学非常勤講師
・2019年 労働政策研究会議準備委員会準備委員
東アジア経済経営学会理事
・2021年 第36回韓日経済経営国際学術大会準備委員会準備委員
【加入団体等】
・日本経済学会
・日本労務学会
・社会政策学会
・日本労使関係研究協会
・東アジア経済経営学会
・現代韓国朝鮮学会
・韓国人事管理学会
・博士(慶應義塾大学、商学)
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