2008年09月30日

鉱工業生産08年8月~7-9月期の減少幅は前期比1%を超える公算

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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■見出し

・生産指数は2ヵ月ぶりの低下
・7-9月期の生産は前期比1%台のマイナスに

■introduction

経済産業省が9月30日に公表した鉱工業指数によると、8月の鉱工業生産指数は前月比▲3.5%と2ヵ月ぶりの低下となり、市場予想を下回った(ロイター集計:前月比▲2.9%、当社予想は同▲3.2%)。出荷指数は前月比▲3.8%と2ヵ月ぶりの低下、在庫指数は前月比▲0.2%と2ヵ月連続の低下となった。在庫は引き続き低水準で推移しているものの、出荷の落ち込みが大きかったため、在庫率指数は前月比7.4%の急上昇となった。
8月の生産を業種別に見ると、輸出ウェイトの高い一般機械(前月比▲5.9%)、輸送機械(前月比▲9.1%)の落ち込みが目立った。
速報段階で公表される16業種中、11業種が前月比で低下(5業種が上昇)となった。
なお、8月の生産指数は前年比では▲6.9%の大幅低下となったが、これは昨年に比べて営業日(月~金)が2日少なかったことが影響していることには留意が必要だ。
財別には、設備投資の一致指標である資本財出荷(除く輸送機械)が前月比▲3.8%と3ヵ月連続で減少した。7月、8月の平均を4-6月期と比べると6.6%も低い水準となっている。GDP速報の設備投資は4-6月期に前期比▲0.5%と小幅な減少にとどまったが、7-9月期は減少幅が拡大する可能性が高いだろう。
一方、消費財出荷指数の7月、8月の平均は4-6月期比でほぼ横ばい(耐久消費財、非耐久消費財の加重平均)だが、本日発表された8月の家計調査では、実質消費支出が前年比▲4.0%の大幅な減少となったことを併せて考えれば、7-9月期の個人消費は低調に推移したと判断される。
GDPベースの個人消費、設備投資はともに4-6月期に続き7-9月期も減少となる可能性が高いだろう。

(2008年09月30日「経済・金融フラッシュ」)

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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