- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 白川・西村副総裁の就任会見(3/21)~景気認識は福井前総裁のもとでの判断と大きな違いなし
■introduction
日本銀行の白川方明副総裁(総裁代行)、西村清彦副総裁が21日就任会見を行った。
白川副総裁は、経済の現状について「不確実性が高い」としながらも、基本的な認識は福井前総裁のもとで政策決定会合が3月に示したものと「それほど大きな違いはない」とし、「足元は減速し、一定の減速局面を経た後、緩やかな拡大がまた続く」というのが標準的なケースだと述べた。現在の金利水準については「潜在成長率と比べると非常に大きな緩和方向の力を発揮している」と従来の日銀見解を踏襲、今後の金融政策については、「足元の経済情勢を点検し、常に予断を持たずに適切に情報を集めて臨みたい」と述べた。
西村副総裁は、経済の現状について「足元を見るとかなり減速しているが、基調として見るならば緩やかな拡大を続けている」、金融政策については、「極めて注意深い政策運営が必要」と述べた。
白川副総裁は福井前総裁と経済金融情勢認識、金融政策運営の考え方に大きな違いはない。総裁不在+1人審議委員欠員という状況ではあるが、新体制は今のところ福井前総裁体制から情勢判断・政策運営が大きく変わらず、継続性ありと見ていいだろう。
新体制が利下げへ大きく舵取りを変えるかどうかは、日銀の「生産・所得・支出の好循環メカニズムは基本的に維持されている」との見方が今後変わるのかどうか、当面は4月1日の短観でどれくらい「景気後退」の材料がでてくるのかが注目だ。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1837
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月19日
しぶといドル高圧力、一体いつまで続くのか?~マーケット・カルテ5月号 -
2024年04月19日
年金将来見通しの経済前提は、内閣府3シナリオにゼロ成長を追加-2024年夏に公表される将来見通しへの影響 -
2024年04月19日
パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 -
2024年04月19日
消費者物価(全国24年3月)-コアCPIは24年度半ばまで2%台後半の伸びが続く見通し -
2024年04月19日
ふるさと納税のデフォルト使途-ふるさと納税の使途は誰が選択しているのか?
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【白川・西村副総裁の就任会見(3/21)~景気認識は福井前総裁のもとでの判断と大きな違いなし】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
白川・西村副総裁の就任会見(3/21)~景気認識は福井前総裁のもとでの判断と大きな違いなしのレポート Topへ