2007年06月21日

武藤副総裁講演(6/20)~夏場利上げに違和感なし

総合政策研究部 常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任 矢嶋 康次

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■見出し

・7月中間評価と利上げとの関係
・展望レポートでの利上げの表現の変更、今後の利上げのペース

■introduction

武藤副総裁の講演・会見が6/20日(島根県松江:金融経済懇談会)に行われた。
武藤副総裁は日銀のボードメンバーの中で景況感・利上げへの姿勢で、ほぼど真ん中に位置すると筆者は見ている。
今回の講演の内容は、ほぼ4月末の展望レポート、直近の金融経済月報通りの見解。会見では以下のような考えを述べている。
(1)7月利上げに関しては、自然体(決定会合後の福井総裁の会見でのトーンは7月の確率は低いとの印象を受けるような発言だったが、それに比べればトーンダウン)。
(2)今後の利上げペースは状況次第によっては速めることもありうる。利上げについてインターバルを設定したことはない。
全体を通じての印象は、やはり「ボードメンバーのど真ん中」。
物価が上昇しにくいという発言はあったが、マイナスでの利上げに対して否定的な見解がなく、日銀は夏場に利上げに向かうと見ていいだろう。
短観を受け7月に利上げが提案され、8月にも利上げ実施との筆者の見方をサポートするとの印象を受けた。

(2007年06月21日「経済・金融フラッシュ」)

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総合政策研究部   常務理事 チーフエコノミスト・経済研究部 兼任

矢嶋 康次 (やじま やすひで)

研究・専門分野
金融財政政策、日本経済 

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