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- 欧州経済動向~長期低迷を脱したドイツ経済~
2007年05月25日
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- ユーロ圏の成長加速には、不振が続いたドイツ経済が本格的な回復の軌道に乗ったことが大きく貢献している。
- ドイツ経済の低迷が長引いたのは、東西ドイツ統一(90年)や、欧州連合(EU)の統合深化に対応した構造調整に時間を要したからだ。
- しかし、ここにきて、建設部門の調整は一巡、賃金調整によって対外的な競争力を回復し、為替変動の影響を受け難い体質への転換も進んだ。財政事情も大きく改善しており、利上げ、ユーロ高という逆風下でも、ドイツ経済の底固さは続くと見られる。
- 賃金調整による競争力の回復というドイツの経験は、通貨統合の下での市場メカニズムの働きによる調整の典型例と位置づけられる。
- 今後も、ドイツの競争力向上の流れは続くのか、さらにドイツの改革が圧力となってフランスなど競合する域内諸国でも改革が加速するのかが注目されよう。
(2007年05月25日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
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