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- 金融政策・市場の動き~短観がコンセンサス通りに出れば利上げへ
2006年12月08日
- 景気は足元一服感が見られる。市場では先行きの景気について悲観的な見方が支配的で、早期利上げはいまだ醸成されていない。ただし、15日発表の日銀短観が市場コンセンサス通りの内容となれば、先行きに自信を持つ日銀は、年内を含め早期利上げを模索するものと筆者は見ている。
- 米国経済では、11月米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数が、2003年4月以来初めて景気の境目と見られている50を下回った。過去のISM製造業景況指数と金融政策の関係を見ると、50を下回った時点から3カ月程度後には利下げが行われている。早晩米国が利下げに転じる可能性が高まってきた。
- 長期金利は、当面横ばいでの推移となるだろう。(1)日銀の連続利上げ観測が醸成されないこと、(2)国内の先行き景気に対して不透明感が払拭されないこと、(3)米国の長期金利の低下・安定傾向などが、上昇余地を大きく限定する一方で、景気が腰折れしていない状況で長期金利がこれ以上大きく低下することへの警戒感も強い。
- 円ドルレートは、市場が徐々に景気刺激のためにFRBが利下げを実施するとの見方を織り込みに行き、円高トレンドに。すなわちFRBはインフレ沈静化に伴い景気刺激に軸足をシフトしていくであろうし、その過程で大きくドル安・円高に傾くリスクが高い。
(2006年12月08日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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