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- 金融政策・市場の動き~7月ゼロ金利解除へ、先行き利上げピッチは米国次第
2006年07月07日
- 6月30日発表の5月分コアCPI、7月3日の短観を受け、ファンダメンタルズからは7月13-14日の決定会合でゼロ金利解除を見送る理由は、ほぼなくなった。政府与党からのけん制や、村上ファンド、北朝鮮ミサイル問題等はあるが、7月会合での実施と見込む。
- 利上げに絡んで議論になるのが、ロンバートの位置づけ。本来制度の趣旨のように無担保コールレートよりも高めに設定するのか、それとも短期市場安定のツールとして利用し続けるのかどうか。
- その後の利上げについては、日本の成長ピッチが鈍化する中で年度内あと1回にとどまると見込む。2007年度の利上げのイメージは、米国経済、とくにFOMCの動きに大きく制約される。米国が利下げに転じるという状況になれば、日銀の利上げは事実上ストップせざるをえないだろう。
- 長期金利はゼロ金利解除後、しばらくの間は5月のように連続利上げの思惑が高まり金利が上振れる可能性が高いと見る。ただし時間の経過とともに、年後半の成長率鈍化、米国の長期金利の低下などを受け、再び2%近辺に戻すと見込む。
- ドル円レートは、大きなトレンドでは緩やかなドル安局面にあると見る。日米金利差縮小、米国の対外不均衡問題や中間選挙をにらんだドル安政策観測の高まりなどドル安材料が山積する中では、米国の追加利上げ期待がくすぶることがドルをサポートすることにはなっても、ドル高が加速するだけの力にはなりえない。
(2006年07月07日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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