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2006年02月03日
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- 12月全国コアCPI(1/27日公表)は、前年比0.1%と2ヶ月連続のプラスとなった。1-3月期にプラス基調が定着する見込み。ここにきて政治サイドもある程度のゼロ金利継続を条件に早期解除を容認する柔軟な姿勢になってきた感がある。量的金融緩和解除の是非よりもゼロ金利の解除に力点が移ってきている。量的金融緩和が4-6月に解除される可能性が高まってきた。
- 市場の注目は量の削減方法・ペース、ゼロ金利の期間などに完全に移っている。4-6月の解除を既成事実化する中で、日銀としては市場混乱を少なくするということに力点が急速に移るはずだ。いままで一般論でとどまっていた、上記の解除に関する点についての言及がなされてくる可能性が高く要注意だ。
- 長期金利は、(1)コアCPIのプラス定着、(2)景気回復、(3)株高などを背景に期待インフレ率が上昇し金利は強含みの展開を予想する。ただし、(1)市場は量的解除が行われてもゼロ金利が長期間続くとのシナリオを織り込みにいっている、さらに(2)米国の金利上昇は限定的で国内の金利上昇の頭は抑えられる。
- 為替相場は、日米金利差は今しばらく拡大が継続するためドルは底堅く推移するだろう。4月以降は、(1)米国の利上げがストップし、日本では量的金融緩和解除、(2)米国経済の鈍化傾向が見られ始める、(3)米国中間選挙に向けて内向きなドル安政策への思惑が高まることが予想され、円高トレンドに本格的に転換することになるだろう。
(2006年02月03日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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