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- 金融政策、金融・為替市場の動き~原油価格がかく乱要因
2005年09月02日
- 量的金融緩和政策のターゲットであるコアCPIは、10-12月期からプラスに転じる見込み。日銀は、解除3条件が揃った段階で出口議論を開始する腹積もりであり、その状況が実現するまで「動かない」戦略が続く。すなわち当面金融政策は「現状維持」が続くと筆者は見込む。
- 連日最高値を更新する原油価格は、消費者物価指数の押し上げ要因となり、出口議論で最もやっかいな「糊しろ」の議論はクリアーしやすくなる。しかし一方で、景気の先行き見極めという別の困難な問題が生じることになる。
- 先行きの国内債市場は、原油高による世界経済鈍化→日本の景気減速懸念という金利低下要因はあるものの、秋口以降からコアCPIがプラスに転じる公算が高まっており、量的金融緩和収束に向けた思惑が高まり、金利が徐々に強含む展開を予想する。
- 先行きの円ドルレートは、米国経済の堅調さ、米国利上げの継続による日米金利差拡大などドルサポート要因がある一方で、米国の住宅バブルへの懸念、原油高の影響などが先行きの米国経済への不安を高めており、方向感がつかめない状況が暫く続くだろう。ユーロドルについては、米欧金利差拡大、軟調なユーロ圏景気などから、当面ユーロの軟調展開が続く見込み。
(2005年09月02日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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