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- 金融政策、金融・為替市場の動き~下限割れ額最大も当面は現状維持
2005年08月05日
- 日本銀行が量的緩和政策の誘導目標としている当座預金残高(30~35兆円程度)が8/3日、再び目標下限の30兆円を割り込んだ。下限を下回った額は過去最大となった。8月決定会合が、8,9日に開催される。5月の「なおがき」対応で下限割れ問題には決着がついているとの見方が大勢。賛成多数で現状維持となると筆者は予想する。
- 量的金融緩和のターゲットとなっている消費者物価指数は、10月からの電気・ガス料金の値上げや昨年来の米価上昇の特殊要因が剥落すること等により、秋口以降プラスで推移する可能性が高まっている。日銀は踊り場脱却にも自信を高めており、コア消費者物価指数がプラスとなった後、3条件達成による当座預金残高引き下げ議論を本格化させるものと見られる。
- 先行きの国内債市場は、投資家の国債需要は底堅く存在するものの、景況感の改善は続き、金利が強含む展開を予想する。
- 先行きの円ドルレートは、米国利上げの継続による日米金利差拡大、日本の原油高による輸入増で貿易黒字が縮小、日本の政局混迷等から、秋口までドルのジリ高の展開を予想する。ユーロドルについては、米欧金利差拡大、軟調なユーロ圏景気などから当面ユーロの弱含み推移となる見込み。ただし円ドル、ユーロドルともに秋口以降から、金利差・景況感格差の縮小を背景にドルジリ安に相場が転換すると見込む。
(2005年08月05日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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