- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- ストライキを忘れた英国労働者
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
はじめに
1.労働市場はどう変化したか
2.なにが労働市場を変えたか
3.改革の成果はどうか
結論
■introduction
過去20年の英国労働市場は、との先進国よりも劇的な変化をとげたといえよう。
第二次大戦後の「ゆりかごから墓場まで」の福祉国家のあとを受けて構築された労働市場は、いまや欧州で最も硬直性の低い労働市場になったといわれている。今日の国際競争社会にあって、英国は欧州の歩むべき道を示している。
本稿の目的は3つある。(1)いかにして労働市場の構造が変化したか、つまり、いかにして市場がより柔軟になったかについて解説する。次に(2)市場の構造変化をもたらしたいくつかの理由を指摘する。その変化は強制されたものか、それとも自然の変化の過程だったのかについてである。(3)英国の“新しい”労働市場が同国経済に及ぼした影響をマクロ・レベルと個人レベルで評価する。
そうすることによって、英国の現状に光をあててみたい。英国では現在、失業は減少し雇用は増加に転じているが、雇用不安は根強く、いわゆる「国民の自己満足度(feel-good-factor)」がいまなお低いことが目立っている。
本稿は、格別アカデミックな研究論文を意図したものではない。ただ、このテーマを概観し、問題を提起しつつ、その解明を試みて読者の参考に供したいと願うものである。随所で欧州諸国とアメリカの状況との比較を行う。日本の労働市場の硬直性は異常に高いものになっているが、本稿は今後の日本の変化について示唆できるところがあるかもしれない。
(1996年07月01日「調査月報」)
このレポートの関連カテゴリ
ジョン・ドウ
ジョン・ドウのレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
1997/01/01 | たかが数字、されど数字 ―― 私感 | ジョン・ドウ | 調査月報 |
1996/07/01 | ストライキを忘れた英国労働者 | ジョン・ドウ | 調査月報 |
1995/07/01 | 労働党政権下の英国 -金融市場に懸念材料はあるか- | ジョン・ドウ | 調査月報 |
1995/04/01 | THE CITY OF LONDON - ヨーロッパの金融センター | ジョン・ドウ | 調査月報 |
新着記事
-
2025年03月19日
日銀短観(3月調査)予測~大企業製造業の業況判断DIは2ポイント低下の12と予想、トランプ関税の影響度に注目 -
2025年03月19日
孤独・孤立対策の推進で必要な手立ては?-自治体は既存の資源や仕組みの活用を、多様な場づくりに向けて民間の役割も重要に -
2025年03月19日
マンションと大規模修繕(6)-中古マンション購入時には修繕・管理情報の確認・理解が大切に -
2025年03月19日
貿易統計25年2月-関税引き上げ前の駆け込みもあり、貿易収支(季節調整値)が黒字に -
2025年03月19日
米住宅着工・許可件数(25年2月)-着工件数(前月比)は悪天候から回復し、前月から大幅増加、市場予想も上回る
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【ストライキを忘れた英国労働者】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ストライキを忘れた英国労働者のレポート Topへ