2015年01月23日

1月ECB政策理事会: 資産買入れプログラムを拡大、国債含め月600億ユーロに

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

文字サイズ

欧州中央銀行(ECB)が22日に政策理事会を開催、資産買い入れプログラムの拡大とターゲット型資金供給(TLTRO)の条件変更を決めた。

資産買い入れプログラムは、3月から対象資産に投資適格の国債等を加え、月600億ユーロを買入れる。プログラムは2016年9月末または2%以下でその近辺という中期物価目標の達成が見通せるまで継続する。反対派のドイツ等への配慮から、国債等の買入れ額に占めるリスク共有化の比率は20%に抑制した。

ユーロ圏は構造的に米国のような量的緩和の効果が期待しにくい。ドラギ総裁は会見で政府と欧州委員会の行動の必要性を強調した。EUによる「欧州のための投資プロジェクト」や財政政策監視のためのルールの柔軟化の動きが、投資縮小に歯止めを掛ける転換点となるか注目される。

Xでシェアする Facebookでシェアする

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【1月ECB政策理事会: 資産買入れプログラムを拡大、国債含め月600億ユーロに】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

1月ECB政策理事会: 資産買入れプログラムを拡大、国債含め月600億ユーロにのレポート Topへ