1996年10月01日

401(k)の建前と本音

文字サイズ

最近、掛金建て(確定拠出型)制度の部分的導入が提言されている。これは、現行の給付建て(確定給付型)制度の企業負担を軽減できる点や、米国で急成長の401(k)プランの運用対象である株式、投信がNY株式活況の一因になっていることに注目したものであろう。
掛金建て制度については、加入者が投資のリスクを負担するため、安全性を重視した運用方法を選択しがちな点が短所と指摘されている。しかし、最近の米国大手企業を対象とする調査では、積立金の42%が自社株に投資されており、自分の働く企業と運命共同体(集中投資)であることが分かった。
本来、エリサ法の精神では加入者に対し、幅広く分散された運用対象の中から、十分な情報に基づき選択する機会が与えられているはずであるが、この現実に、上院で自社株の投資比率の上限を10%とする法案が提出されたほどである。株価上昇と、自社株投資が好循環している間はいいが、老後保障の年金制度としては問題含みと言えるかもしれない。

このレポートの関連カテゴリ

レポート

アクセスランキング

【401(k)の建前と本音】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

401(k)の建前と本音のレポート Topへ