- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 世界経済 >
- 世界の貧富格差、その現状・特徴と経済成長との関係
世界の貧富格差、その現状・特徴と経済成長との関係
三尾 幸吉郎
- 我々は1割の富裕層が8割の富を所有する世界で暮らしているようだ。世界不平等研究所が発表した「世界不平等レポート2022」によると、世界トップ10%の裕福な家庭が所有する富は全体の75.6%を占めており、ボトム50%の貧しい家庭が所有する富は全体の2%に過ぎない。なお、日本における貧富格差は米国や中国よりも小さく韓国と同水準にある。
- 貧富格差は、所得格差と正比例の関係にあり、所得水準が向上するとともに縮小する傾向がある。但し、米国のように所得水準が高くても貧富格差が大きいままの国もある。なお、腐敗汚職の蔓延も貧富格差を生む原因のひとつである。
- 貧富格差と経済成長のマトリックスを作成して見ると“逆スマイルカーブ”を描いており、経済成長を高める上では、貧富格差が大き過ぎても小さ過ぎてもマイナスで、その中間に最適解がある。経済成長を極大化することが必ずしも国民の総幸福を高めるとは限らないが、分配と成長のバランスを考える上では興味深い事実である。
■目次
1――世界における貧富格差の現状
2――日本および関係諸国における貧富格差の現状
3――所得格差・水準、腐敗汚職と貧富格差
4――貧富格差と経済成長
三尾 幸吉郎
研究・専門分野
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月17日
マレーシア経済:24年1-3月期の成長率は前年同期比+4.2%~堅調な個人消費と輸出の回復により成長加速 -
2024年05月17日
韓国政府と医療界が医学部の入学定員増案で対立、医療空白が長期化-日本の事例を参考に事態の解決を- -
2024年05月17日
2024・2025年度経済見通し(24年5月) -
2024年05月17日
米住宅着工・許可件数(24年4月)-着工件数は前月から増加も市場予想を下回る -
2024年05月17日
女性の「定年」への意識~「中高年女性会社員の管理職志向とキャリア意識等に関する調査~『一般職』に焦点をあてて~」より(7)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【世界の貧富格差、その現状・特徴と経済成長との関係】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
世界の貧富格差、その現状・特徴と経済成長との関係のレポート Topへ