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2025年05月07日

アセットオーナー・プリンシプルの受入れを

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昨年夏に公表されたアセットオーナー・プリンシプルは、3月末時点で規約型を含めて114の企業年金が受入れを表明している。2月末時点に比べると倍以上になっているが、公的年金に比べると、出遅れが目立っている。今後、徐々に増えて行くものと予想されるが、1万を超える企業年金計での受入れ比率はあまりに低い。
 
企業年金連合会は、『企業年金特別号』で受入れの意義等について詳しく提示している。規模の小さな企業年金にとって受入れの障害になりかねないスチュワードシップ活動については、「企業年金スチュワードシップ推進協議会」による協働モニタリングが開始されており、参加することで負担を軽減することが可能である。
 
新年度入り早々に公的共済組合は、各々の運用力強化の取組方針等に基づいてCIOの設置など運用体制の強化を発表している。企業年金の受入れ表明が進まないようであれば、厚生労働省からより強い形の要請が発出される可能性もある。受入れなくても、今年度央以降に、厚生労働省のサイトですべての企業年金の様々な項目について一覧開示が開始される予定のようだ。
 
アセットオーナー・プリンシプルは、アセットオーナーの最低限の共通規範とされるものである。積極的な取組みを期待したい。

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年05月07日「ニッセイ年金ストラテジー」)

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【アセットオーナー・プリンシプルの受入れを】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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