2024年06月19日

欧州保険会社が2023年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)-長期保証措置と移行措置の適用状況-

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■要旨

欧州の保険会社各社が4月から5月にかけて、単体及びグループベースのSFCR(Solvency and Financial Condition Report:ソルベンシー財務状況報告書)を公表している。これは、2016年にソルベンシーII制度が導入されて以来、8 回目となる対外公表されるソルベンシーと財務状況に関する詳細な報告書となっている。

これらの報告書については、これまでの8年間も保険年金フォーカス等で報告してきた。例えば2022年のSFCRについては、保険年金フォーカス「欧州保険会社が2022年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)(5)」(2023.6.13~2023.7.4)及び基礎研レポート「欧州保険会社の内部モデルの適用状況(標準式との差異)-2022年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)からのリスクカテゴリ毎の標準式との差異説明の報告-」(2023.7.10)(以下、「以前のレポート」と呼ぶ)で報告した。

今回は、AXA、Allianz、Generali及びAvivaの欧州大手保険グループ4社が公表した2023年のSFCRについて、焦点を絞って報告する。まずは、今回のレポートでは、欧州大手保険グループのSFCR(含むQRTs(定量的報告テンプレート))の内容から、長期保証(LTG)措置と移行措置の適用による影響の説明について報告する。なお、これまでの報告に含まれていたAegonについては、2023年末ではBMA(バミューダ金融庁)によるグループ規制監督の対象となっており、SFCRではなく、BMAによるグループのFCR(財務状況報告書)の公表が行われる形になっているため、今回の報告には含めていない。

■目次

1―はじめに
2―長期保証措置と移行措置の適用による影響
  1|長期保証措置と移行措置について
  2|長期保証措置と移行措置の適用による影響
  3|長期保証措置と移行措置の適用対象等
3―まとめ

(2024年06月19日「保険・年金フォーカス」)

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