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2024年06月07日
2023年20代人口流出率にみる「都道府県人口減の未来図」-大半が深刻な若年女性人口不足へ
基礎研REPORT(冊子版)6月号[vol.327]
03-3512-1878
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1―20代人口を失うことは人口の地元再生産の機能を失うこと
エリアの人口の未来を考える場合は、統計的に見て人口再生産にこれ以上寄与しない中高年人口を含む「総数」で見ていても何もわからない。移民比率が2%程度の日本におけるエリア人口の未来は人口の総数などではなく、(1)出生数(増減)・(2)人口移動による増減(転入-転出:転入超過、特にその大半を占める20代人口の社会増減)によって、決まる。
統計的には30代後半以降の男女の婚姻力や出生力は著しく低い。男女ともに初婚同士の婚姻の大半(男性8割、女性9割)が34歳までの人口で、また、第3子の母親・父親の平均授かり年齢であっても35歳までである。このような統計実態がある中、2023年に東京一極集中によって東京都に純増した人口は、世代別人口で見ると2世代のみで、20代が86%(88,635人)と圧倒的で、残りが10代(14,856人)の14%である。さらに、20代(88,635人)の内訳をみると、20代前半が63,444人で72%を占めている。そのうち22歳が4割超で、いわゆる浪人・留年や院卒などの23歳・24歳を含めると、4年制大卒の就職による増加が8割弱に達する。つまり東京一極集中は、東京都と地方との「雇用綱引き」による「4年制大卒男女の就職による民族大移動現象」といっていいだろう。
東京一極集中の主役の20代前半人口は、国勢調査では9割以上が未婚者である。未婚女性を大幅に失うことは、失ったエリアの婚姻減、そして必然的に出生減の未来をもたらす。2021年に実施された第16回出生動向基本調査でみると、18歳から34歳の未婚男女ともに8割以上が結婚を希望している。日本は婚外子が2%程度で推移し、初婚同士の男女が最終的にもつことになる子ども(完結出生児数)も1.9と高水準である。初婚同士の夫婦のもつ子どもの数がほとんど変わらない(地方では微増エリアもある)中で、地元の出生数減少の主因は夫婦の間の子ども数の減少ではなく、その上流の婚姻減にあり、そして婚姻数はエリアから消えた20代未婚女性(就職で大きく転出超過する女性人口)の数の影響をダイレクトに受ける。
統計的には30代後半以降の男女の婚姻力や出生力は著しく低い。男女ともに初婚同士の婚姻の大半(男性8割、女性9割)が34歳までの人口で、また、第3子の母親・父親の平均授かり年齢であっても35歳までである。このような統計実態がある中、2023年に東京一極集中によって東京都に純増した人口は、世代別人口で見ると2世代のみで、20代が86%(88,635人)と圧倒的で、残りが10代(14,856人)の14%である。さらに、20代(88,635人)の内訳をみると、20代前半が63,444人で72%を占めている。そのうち22歳が4割超で、いわゆる浪人・留年や院卒などの23歳・24歳を含めると、4年制大卒の就職による増加が8割弱に達する。つまり東京一極集中は、東京都と地方との「雇用綱引き」による「4年制大卒男女の就職による民族大移動現象」といっていいだろう。
東京一極集中の主役の20代前半人口は、国勢調査では9割以上が未婚者である。未婚女性を大幅に失うことは、失ったエリアの婚姻減、そして必然的に出生減の未来をもたらす。2021年に実施された第16回出生動向基本調査でみると、18歳から34歳の未婚男女ともに8割以上が結婚を希望している。日本は婚外子が2%程度で推移し、初婚同士の男女が最終的にもつことになる子ども(完結出生児数)も1.9と高水準である。初婚同士の夫婦のもつ子どもの数がほとんど変わらない(地方では微増エリアもある)中で、地元の出生数減少の主因は夫婦の間の子ども数の減少ではなく、その上流の婚姻減にあり、そして婚姻数はエリアから消えた20代未婚女性(就職で大きく転出超過する女性人口)の数の影響をダイレクトに受ける。
2― 男性に比べて女性の20代人口流出が顕著に高い
図表は「20代人口社会減割合」ランキングである。20代男性では、減少割合が3%を超えるエリアは3県にとどまるが、女性では13県にのぼる。これらの県は、このままのペースであれば、ここから10年間で20代人口の3割程度を失う計算となる。地方の社会減の大半が20代前半女性減であり、約10年間で今の20代人口数の最大3割程度の婚姻減、そして15年間程度(出生が発生する30代前半を彼女たちが超える期間)で最大6割(婚姻減×2)程度の出生減も覚悟しなければならない。いずれにしても、地元から去り行く女性人口対策を地方自治の最優先課題にすることなくして、地域少子化対策も地方創生政策も奏功するはずがない。20代人口を惹きつける対策を最優先に掲げたエリアが勝ち残ることは自明である。人口問題の「解」は極めて明快である。
(2024年06月07日「基礎研マンスリー」)
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