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EC(欧州委員会)がソルベンシーIIレビューに関する協議を開始-EIOPAの助言をベースにドラフトを作成-
中村 亮一
ソルベンシーIIに関しては、EIOPA(欧州保険年金監督局)が、欧州委員会(European Commission) からの要請を受けて、その見直しの検討を行った。EIOPAは、2017年10月30日に、「ソルベンシーII委任規則の特定項目のレビューに関する第1の助言セット」(以下、「第1の助言セット」という)をまとめて、欧州委員会に提出した。さらに、2018年2月28日には、「ソルベンシーII委任規則の特定項目のレビューに関する第2の助言セット」(以下、「第2の助言セット」という)をまとめて、欧州委員会に提出した。
これらの助言セットの概要及びそこに至るまでのCP(Consultation Paper:コンサルテーション・ペーパー)に対する意見等の動きについては、これまでのいくつかのレポートで報告してきた。
欧州委員会は、EIOPAからの助言セットの提出を受けて、ソルベンシーIIのレビューに関する検討を進めていたが、11月12日にソルベンシーIIに関する委任規則(Delegated Regulation (EU) 2015/35)を改正する案 (以下、「ソルベンシーII規則改正案」という)を協議にかけるために公表した。なお、「このドラフトについては、欧州委員会が採択したり、承認したりしたものではなく、欧州委員会の予備的見解を示したものであり、いかなる状況下においても、欧州委員会の公式ポジションを述べているものとしてみなされるべきでない。」としているが、以下において、このレポートでは、欧州委員会の案として説明している。
今回のレポートでは、このソルベンシーII規則改正案について、その具体的内容等を報告する。
■目次
1―はじめに
2―今回の欧州委員会によるソルベンシーII規則改正案の概要
1|ソルベンシーIIのレビューの背景及びEIOPAによる検討
2|EIOPAの助言セットの提出を受けての欧州委員会での検討等の動き
3|今回の欧州委員会によるソルベンシーII規則改正案のポイント
4|今後のスケジュール
3―今回の欧州委員会によるソルベンシーII規則改正案の具体的内容
1|ソルベンシーII規則改正案の基本的な考え方
2|ソルベンシーII規則改正案の具体的内容
4―まとめ
中村 亮一
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