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2018年08月06日
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■要旨
■目次
1――はじめに
2――配偶者の居住権の創設
1|配偶者短期居住権
2|配偶者居住権
3――財産分割の諸制度の創設
1|配偶者への居住用不動産贈与等
2|特別の寄与
3|預貯金の取扱
4――自筆証書遺言の取扱の見直し
1|自筆証書遺言の方式緩和
2|自筆証書遺言の法務局における保管
5――遺留分減殺請求権制度の見直し
1|遺留分減殺請求権とは
2|遺留分減殺請求権の効力等の改正
6――おわりに
- 民法(相続法)の改正が2018年7月6日参議院で可決・成立した。改正法成立後、1年以内に施行される予定となっている。
- 今回の改正の主な内容は、以下の通りである。
(1) 配偶者短期居住権の創設により、相続開始直後の配偶者の居住先を確保する。
(2) 配偶者居住権の創設により、遺贈等による終身にわたっての配偶者の居住権設定を認める。
(3) 配偶者へ居住用不動産を贈与した場合に、分割すべき相続財産から原則として除外する取り扱いとする。
(4) 被相続人に対して無償の療養看護その他の労務の提供を行って被相続人の財産を増加または維持させた親族は寄与に応じた額の金銭を請求することができる。 (5) 預貯金は相続分割前であっても、自己の相続額の一定割合分(限度あり)、または家庭裁判所の定めた額を引き出すことができる。
(6) 自筆遺言証書において、財産目録部分についてはPCで作成し、署名・押印することで自筆に代替できる。
(7) 自筆遺言証書を法務省で保管する手続きが創設される。
(8) 遺留分減殺請求権の効果を、現物の取り戻しではなく金銭弁済とした。また、被相続人から相続人に対する過去の贈与のうち、どこまで遺留分減殺請求できるかを明確化した。
- 今回の改正は超高齢社会・大相続時代を迎えた現代において、相続プランニングをやりやすくしたと評価できよう。今回の相続税改正を踏まえて、自分のこととして振り返ってみることをお勧めしたい。
■目次
1――はじめに
2――配偶者の居住権の創設
1|配偶者短期居住権
2|配偶者居住権
3――財産分割の諸制度の創設
1|配偶者への居住用不動産贈与等
2|特別の寄与
3|預貯金の取扱
4――自筆証書遺言の取扱の見直し
1|自筆証書遺言の方式緩和
2|自筆証書遺言の法務局における保管
5――遺留分減殺請求権制度の見直し
1|遺留分減殺請求権とは
2|遺留分減殺請求権の効力等の改正
6――おわりに
(2018年08月06日「基礎研レポート」)
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03-3512-1866
経歴
- 【職歴】
1985年 日本生命保険相互会社入社
2014年 ニッセイ基礎研究所 内部監査室長兼システム部長
2015年4月 生活研究部部長兼システム部長
2018年4月 取締役保険研究部研究理事
2021年4月 常務取締役保険研究部研究理事
2024年4月より現職
【加入団体等】
東京大学法学部(学士)、ハーバードロースクール(LLM:修士)
東京大学経済学部非常勤講師(2022年度・2023年度)
大阪経済大学非常勤講師(2018年度~2022年度)
金融審議会専門委員(2004年7月~2008年7月)
日本保険学会理事、生命保険経営学会常務理事 等
【著書】
『はじめて学ぶ少額短期保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2024年02月
『Q&Aで読み解く保険業法』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2022年07月
『はじめて学ぶ生命保険』
出版社:保険毎日新聞社
発行年月:2021年05月
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