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- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(3月号)~輸出は旧正月の影響で上振れ、基調読めず
2018年03月09日
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インドネシアの18年1月の輸出額は前年同月比7.9%増(前月:同7.5%増)と上昇した。輸出の伸び率は世界経済回復による需要拡大とコモディティの価格上昇を受けて二桁成長が続いていたものの、直近2ヵ月は機械類や電気機械を中心に輸出が伸び悩んで一桁成長に止まっている。一方、輸入額は前年同月比26.4%増(前月:同18.1%増)と上昇した結果、貿易収支は6.8億ドルの赤字と、前月から4.6億ドル減少した(図表9)。
輸出を品目別に見ると、石油ガスが同1.1%増(前月:同20.8%増)と低下した(図表10)。非石油ガスでは、輸出全体の7割を占める製造品が同6.8%増(前月:同2.1%増)と再び上昇した。
製造品の内訳を見ると、宝飾品(同141.1.3%増)や電気機械(同9.1%増)、機械類(同5.2%増)が上昇した一方、動植物性油脂(同20.6%減)が一段と低下した。また農産品は同8.3%減(前月:同23.0%減)と低迷したが、鉱業品は同19.6%増(前月:同28.5%増)と鉱石、スラグ及び灰を中心に高い伸びを維持した。
輸出を品目別に見ると、石油ガスが同1.1%増(前月:同20.8%増)と低下した(図表10)。非石油ガスでは、輸出全体の7割を占める製造品が同6.8%増(前月:同2.1%増)と再び上昇した。
製造品の内訳を見ると、宝飾品(同141.1.3%増)や電気機械(同9.1%増)、機械類(同5.2%増)が上昇した一方、動植物性油脂(同20.6%減)が一段と低下した。また農産品は同8.3%減(前月:同23.0%減)と低迷したが、鉱業品は同19.6%増(前月:同28.5%増)と鉱石、スラグ及び灰を中心に高い伸びを維持した。
シンガポールの18年1月の輸出額(石油と再輸出除く)は前年同月比18.0%増と、前月の同7.3%増から上昇し、2ヵ月ぶりの二桁増となった。輸出は主力の電子製品と医薬品が上下に振れているものの、石油化学製品が堅調に拡大していることから、総じて増加基調を維持している。なお、総輸出額が前年同月比18.0%増(前月:同7.3%増)、総輸入額が同13.2%増(前月:同8.4%増)と上昇した結果、貿易収支は42.6億ドルの黒字と、前月から9.2億ドル黒字が増加した(図表11)。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同3.9%増と、前月の同1.0%増から小幅に上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、PC(同41.5%増)と通信機器(同34.8%増)が好調を維持、ダイオード・トランジスタ(同8.5%増)がプラスに転じる一方、IC(同2.8%減)とPC部品(同25.9%減)が低迷した。一方、電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同19.1%増(前月:同14.1%増)と上昇した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同1.3%減(前月:同14.1%増)とマイナスとなる一方、石油化学製品が同20.3%増(前月:同6.0%増)と大きく上昇した。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同3.9%増と、前月の同1.0%増から小幅に上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、PC(同41.5%増)と通信機器(同34.8%増)が好調を維持、ダイオード・トランジスタ(同8.5%増)がプラスに転じる一方、IC(同2.8%減)とPC部品(同25.9%減)が低迷した。一方、電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同19.1%増(前月:同14.1%増)と上昇した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同1.3%減(前月:同14.1%増)とマイナスとなる一方、石油化学製品が同20.3%増(前月:同6.0%増)と大きく上昇した。
フィリピンの18年1月の輸出額は前年同月比0.5%増と、前月の同2.3%増から低下した。輸出は電子製品こそ好調が続いているものの、昨年後半から伸び悩み、現在は低調に推移している。一方、輸入額は前年同月比11.4%増(前月:同20.0%増)と低下したものの、高水準を維持した。結果、貿易収支は33.2億ドルの赤字となり、前月から5.2億ドル赤字が縮小した(図表13)。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同10.8%増と、前月の同15.4%増から低下したものの、4ヵ月連続の二桁増となった(図表14)。電子製品の内訳を見ると、主力の半導体デバイス(同16.9%増)が好調を維持、計測制御機器(同11.1%増)がプラスに転じた一方で、電子データ処理機(同6.3%減)が減少した。その他9品目は総じて増加した品目が多かった。電極や金(同358.7%増)、機械・輸送用機器(同23.6%増)、金属部品(同18.9%増)、電子機械・部品(18.3%増)が増加した一方、化学(同52.0%減)やココナッツオイル(同34.2%減)、イグニッション・ワイヤーセット(同25.0%減)、その他製造品(同21.0%減)が減少した。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同10.8%増と、前月の同15.4%増から低下したものの、4ヵ月連続の二桁増となった(図表14)。電子製品の内訳を見ると、主力の半導体デバイス(同16.9%増)が好調を維持、計測制御機器(同11.1%増)がプラスに転じた一方で、電子データ処理機(同6.3%減)が減少した。その他9品目は総じて増加した品目が多かった。電極や金(同358.7%増)、機械・輸送用機器(同23.6%増)、金属部品(同18.9%増)、電子機械・部品(18.3%増)が増加した一方、化学(同52.0%減)やココナッツオイル(同34.2%減)、イグニッション・ワイヤーセット(同25.0%減)、その他製造品(同21.0%減)が減少した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2018年03月09日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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