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中国経済:景気指標の総点検(2017年夏季号)~党大会までは大丈夫と囁かれる中、景気悪化のサインが点灯!

三尾 幸吉郎
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1.最近の金融マーケット
2.景気10指標の点検

【工業生産】
景気指標の中でGDPへの影響が最も大きいのが工業生産(実質付加価値ベース、一定規模以上)である。ここもとの経済のサービス化で影響力が落ちたとはいえ、依然その有効性は高い。4-5月期の工業生産は前年同期比6.6%増(推定1)と1-3月期の同6.8%増を0.2ポイント下回った。6月の動きが未反映とはいえ、第2四半期(4-6月期)の成長率は第1四半期(1-3月期)を下回る可能性が高いことを示唆している(図表-5)。
1 中国では、統計方法の改定時に新基準で計測した過去の数値を公表しない場合が多く、また1月からの年度累計で公表される統計も多い。本稿では、四半期毎の伸びを見るためなどの目的で、ニッセイ基礎研究所で中国国家統計局などが公表したデータを元に推定した数値を掲載している。またその場合には“(推定)”と付して公表された数値と区別している。

一方、投資の動きを示す代表指標となる固定資産投資(除く農家の投資)は、1-5月期に前年同期比8.6%増と16年通期の同8.1%増を0.5ポイント上回った。内訳を見ると、IOT投資が勢いを増す製造業は16年通期の同4.2%増から同5.1%増へ0.9ポイント上昇、不動産開発投資は同6.9%増から同8.8%増へ1.9ポイント上昇、インフラ投資は同17.4%増から同20.9%増へ3.5ポイントの大幅な上昇となった(図表-9)。但し、前四半期と比べると、第1四半期の同9.2%増から4-5月期は同7.7%増(推定)へ1.5ポイント低下しており、投資は第2四半期の成長率を押し下げる要因となる可能性が高い。
(2017年06月23日「Weekly エコノミスト・レター」)
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