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- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(3月号)~3ヵ月連続の二桁増を記録
2017年03月10日
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ベトナムの17年1月の輸出額は前年同月比5.7%増(前月:同21.2%増)と低下した。輸出の伸び率は、16年初は伸び悩んでいたものの、年後半には主力の電気・電子製品を中心に勢いを取り戻して政府目標(前年比10%増)を上回る傾向が続いたが、1月はテト(旧正月)に伴う休暇のために伸び悩んだ。一方、輸入額は前年同月比3.9%増と、前月の同19.9%増から低下した。結果、貿易収支は11.5億ドルの黒字となり、前月から16.5億ドル増加して4ヵ月ぶりの黒字となった(図表9)。
輸出を品目別に見ると、輸出全体の約2割を占める電話・部品が同2.6%増(前月:同55.7%増)と大きく低下した(図表10)。また履物は同4.8%減(前月:同10.3%増)と低下し、11ヵ月ぶりのマイナスに転じた。一方、コンピュータ・電子部品は同18.7%増(前月:同42.6%増)と低下したものの、高い伸びを維持した。織物・衣類は同5.7%増(前月:同4.5%増)と小幅に上昇した。なお、食品についてはコメ(同33.8%減)が引き続き大きく減少した一方、ゴム(同73.4%増)、野菜(同16.2%増)、コーヒー(同3.5%増)など増加した品目が多かった。
輸出を資本別に見ると、全体の7割を占める外資系企業が同7.8%増(前月:同26.8%増)、地場企業が同1.2%増(前月:同10.2%増)と、それぞれ低下した。
輸出を品目別に見ると、輸出全体の約2割を占める電話・部品が同2.6%増(前月:同55.7%増)と大きく低下した(図表10)。また履物は同4.8%減(前月:同10.3%増)と低下し、11ヵ月ぶりのマイナスに転じた。一方、コンピュータ・電子部品は同18.7%増(前月:同42.6%増)と低下したものの、高い伸びを維持した。織物・衣類は同5.7%増(前月:同4.5%増)と小幅に上昇した。なお、食品についてはコメ(同33.8%減)が引き続き大きく減少した一方、ゴム(同73.4%増)、野菜(同16.2%増)、コーヒー(同3.5%増)など増加した品目が多かった。
輸出を資本別に見ると、全体の7割を占める外資系企業が同7.8%増(前月:同26.8%増)、地場企業が同1.2%増(前月:同10.2%増)と、それぞれ低下した。
シンガポールの17年1月の輸出額(石油と再輸出除く)は前年同月比9.0%増と、前月の同7.0%増から上昇し、3ヵ月連続のプラスとなった。輸出の伸びは医薬品の変動が大きいために上下に振れているものの、基調としては16年初に資源価格の上昇を受けて持ち直し、年後半は主力の電子製品の需要が回復して増加傾向が続いている。なお、総輸出額は前年同月比11.5%増(前月:同7.0%増)、総輸入額は同21.4%増(前月:同11.0%増)と、それぞれ一段と上昇して高水準を記録した。結果、貿易収支は25.4億ドルの黒字と、前月から8.3億ドル黒字が縮小した(図表11)。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同6.4%増と、前月の同3.6%増から上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、通信機器(同38.9%減)やPC(同28.8%減)、ダイオード・トランジスタ(同18.3%減)が減少する一方、IC(同32.0%増)やPC部品(同11.4%増)が増加するなど品目毎にバラつきがみられる。また電子製品と同じく全体の約3割を占める化学製品は同6.8%増と、前月の同17.5%増から低下したものの、堅調な伸びを維持した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同12.3%減(前月:同5.3%増)と下振れた一方、石油化学製品が同37.6%増(前月:同26.1%増)と一段と上昇した。このほか、その他製品は同13.0%増(前月:同3.7%増)となり、特殊機械(同104.7%増)や金(同30.7%増)を中心に上昇した。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同6.4%増と、前月の同3.6%増から上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、通信機器(同38.9%減)やPC(同28.8%減)、ダイオード・トランジスタ(同18.3%減)が減少する一方、IC(同32.0%増)やPC部品(同11.4%増)が増加するなど品目毎にバラつきがみられる。また電子製品と同じく全体の約3割を占める化学製品は同6.8%増と、前月の同17.5%増から低下したものの、堅調な伸びを維持した。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同12.3%減(前月:同5.3%増)と下振れた一方、石油化学製品が同37.6%増(前月:同26.1%増)と一段と上昇した。このほか、その他製品は同13.0%増(前月:同3.7%増)となり、特殊機械(同104.7%増)や金(同30.7%増)を中心に上昇した。
フィリピンの17年1月の輸出額は前年同月比22.5%増(前月:同6.3%増)と上昇し、2014年11月以来の二桁増を記録した。輸出額は16年から資源価格の上昇を受けて一次産品を中心に緩やかに持ち直しており、主力の電子製品とその他製品はやや不安定なうごきながらも改善傾向にある。一方、輸入額は前年同月比9.1%増と、前月の同13.8%増から低下したものの、依然として力強い内需を背景に高めの伸びが続いている。結果、貿易収支は23.1億ドルの赤字と、前月1.6億ドル赤字が縮小した(図表13)。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同10.4%増(前月:同2.2%減)から上昇して3ヵ月ぶりのプラスに転じた(図表14)。電子製品の内訳を見ると、電気通信機器(同30.0%減)は昨夏をピークに減少傾向にあるものの、計測制御機器(同33.2%増)と半導体デバイス(同10.6%増)、電子データ処理機(同10.7%増)がそれぞれ大幅に増加した。その他9品目を見ると、アパレル(同270.1%増)とココナツ油(同229.6%増)、化学(同104.7%増)、金属部品(同66.3%増)、その他電子機械・部品(同64.8%増)、その他製造品(同58.8%増)、機械・輸送用機器(同27.9%増)が増加した一方、木工品・家具(同24.7%減)とイグニッション・ワイヤーセット(同5.0%減)が減少した。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同10.4%増(前月:同2.2%減)から上昇して3ヵ月ぶりのプラスに転じた(図表14)。電子製品の内訳を見ると、電気通信機器(同30.0%減)は昨夏をピークに減少傾向にあるものの、計測制御機器(同33.2%増)と半導体デバイス(同10.6%増)、電子データ処理機(同10.7%増)がそれぞれ大幅に増加した。その他9品目を見ると、アパレル(同270.1%増)とココナツ油(同229.6%増)、化学(同104.7%増)、金属部品(同66.3%増)、その他電子機械・部品(同64.8%増)、その他製造品(同58.8%増)、機械・輸送用機器(同27.9%増)が増加した一方、木工品・家具(同24.7%減)とイグニッション・ワイヤーセット(同5.0%減)が減少した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2017年03月10日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1780
経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
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