- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- どのような人がリスク許容度が高いのか?-個人投資家のリスクプロファイリングに関する実証分析
どのような人がリスク許容度が高いのか?-個人投資家のリスクプロファイリングに関する実証分析
北村 智紀
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
5――結論
2016年3月末の企業型確定拠出年金の加入者数は548.2万人(厚生労働省(2016))であり、5年前と比較して約50%増加している。個人型確定拠出年金の加入者数は2016年3月末で25.7万人と企業型と比較すると少ないが、5年前と比較して2倍となっている。また今年より、個人型確定拠出年金の加入対象者が拡大し、今後、加入者が増えることも予想される。確定拠出年金は加入者自ら運用を行うタイプの年金制度であり、どのような資産に投資するかで運用成果が大きく異なる可能性がある。資産配分の決定には、図表1の例で示したとおり、投資家のリスク許容度が影響しており、自分がどの程度のリスクがとれるかを把握することは重要である。金融機関等は、投資家が自分のリスク許容度をより正確に把握できるような診断方法を整えておくべきである。しかし、リスク許容度の推計には、単純にリスクをとることについてどう思うかを直接尋ねるだけでは、正確に把握できるか疑問が残る。どのような特長を持つ人がリスク許容度が高いのかについての理論的・実証的な研究を深めていく必要性がある。
参考文献
J. Klement (2015) “Investor Risk Profiling: An Overview,” CFA Institute Research Foundation
J. Sung and S. Hanna (1996), “Factors Related to Risk Tolerance,” Journal of Counseling and Planning 7(119), pp.11-19
厚生労働省(2016)『確定拠出年金の施行状況等』
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/index.html
(2017年03月02日「基礎研レポート」)
このレポートの関連カテゴリ
北村 智紀
北村 智紀のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2017/12/29 | 公的年金改革があると考える人はNISAやiDeCoに加入するか?-自助努力を進める可能性に関する実証分析 | 北村 智紀 | 基礎研レポート |
| 2017/11/30 | 公的年金の支給開始年齢が引き上げられると考える人は、自分で老後の準備を進めているか? | 北村 智紀 | 研究員の眼 |
| 2017/09/29 | ねんきん定期便はライフプラン設計を改善するか?-インターネット調査を利用した検証 | 北村 智紀 | 基礎研レター |
| 2017/07/31 | やりくりに余裕がない家計は変動金利を選択する傾向がある~家計の住宅ローン金利の決定要因分析~ | 北村 智紀 | 研究員の眼 |
新着記事
-
2025年11月12日
英国雇用関連統計(25年10月)-週平均賃金は再び前年比4%台に低下 -
2025年11月12日
貸出・マネタリー統計(25年10月)~銀行貸出がコロナ禍以来の高い伸びに -
2025年11月12日
インデックス型外株で流入加速~2025年10月の投信動向~ -
2025年11月12日
景気ウォッチャー調査2025年10月~高市政権への期待から、先行き判断DIは前月から4.6ポイントの大幅上昇~ -
2025年11月11日
年金の「年収の壁」が実質引上げ!? 4月からは残業代を含まない判定も~年金改革ウォッチ 2025年11月号
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【どのような人がリスク許容度が高いのか?-個人投資家のリスクプロファイリングに関する実証分析】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
どのような人がリスク許容度が高いのか?-個人投資家のリスクプロファイリングに関する実証分析のレポート Topへ










