- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 保険 >
- 中国・アジア保険事情 >
- 中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)
中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 片山 ゆき
このレポートの関連カテゴリ
中国保険監督管理委員会(保監会)の発表によると、2016年の収入保険料(生損保合計)は前年比27.5%増の3兆1,000億元(52兆円)2。為替の影響なども考慮すると、簡単に横並びで比較はできないが、その成長ぶりには世界の市場を牽引する勢いも感じられる。以下では、そんな世界における中国の保険市場のプレゼンス―特に、生保市場の直近の動きを中心に、ご紹介したい。
1 生命保険、損害保険の保険料収入をベースとしたマーケット規模。SwissRe Sigmaによる。
2 1元=16.8 円(2016年12月31日)。2016年のデータはまだ日本など出揃っていないため不明であるが、2015年については、SwissRe「sigma-Word insurance in 2015」によると、日本は449,707(百万ドル)、中国は386,500(百万ドル)であった。
1-中国保険マーケットのプレゼンス向上
2-Fortune Global 500社-中国の保険会社が6社ランクイン
また、民営の保険会社の躍進も2016年の特徴の1つであろう。6社のうち、民営が半数の3社を占め、加えて、民営の中国平安保険が国有最大手の中国人寿保険を抑え、初めて上位となっている。中国平安保険は、傘下に銀行、証券事業を抱える金融コングロマリットである。中国のフィンテック、さらにはインシュアテック分野を牽引しており、その存在感はグローバルな見地からも認知されてきている。一方、中国人寿保険は、国有企業特有の構造的な課題もあって、近年、国内マーケットにおいてはシェアが下降している。2016年は、中国の保険会社の中でも明暗を分ける結果となった。
3 ニッセイ基礎研究所 平賀富一著「アジア諸国の有力企業動向」フォーチュン・グローバル500社ランキングの変遷から:中国企業は100社超がランクイン(2017年1月26日発行)
4 日本郵政グループとして、かんぽ生命以外に、郵貯や郵便業務を含む。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1784
- 【職歴】
2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
(2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
(2019年度・2020年度・2023年度)
・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
日本保険学会、社会政策学会、他
博士(学術)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月07日
今週のレポート・コラムまとめ【4/30-5/2発行分】 -
2024年05月02日
為替介入再開、既に連発か?~状況の整理と今後の注目ポイント -
2024年05月02日
米FOMC(24年5月)-予想通り、6会合連続で政策金利を据え置き。量的引締めペースの減速を決定 -
2024年05月01日
ユーロ圏消費者物価(24年4月)-総合指数は横ばい、コア指数は低下 -
2024年05月01日
ユーロ圏GDP(2024年1-3月期)-前期比0.3%、プラス成長に転じる
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
中国保険市場、米国に次いで2位に?-世界における中国のプレゼンス【アジア・新興国】中国保険市場の最新動向(24)のレポート Topへ