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サービス・グローバル企業のアジアにおける事業展開の研究(3):シンガポール航空―常に世界で最高水準の評価を受ける有力航空会社の戦略・特徴点は何か?

平賀 富一
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また、同社による近年の新たな戦略的な取り組み動向にも言及する。
1――会社概要
・会社名: シンガポール航空(シンガポール・エアラインズ・リミテッドSingapore Airlines Limited)
・設立: 1947 年(前身であるマラヤン・エアウェーズとして)運航を開始
1966年: マレーシア・シンガポール航空に社名を変更
1972年: シンガポール航空とマレーシア航空に分離(主要な事項に関する略年表は後掲)
・CEO: ゴー・チュン・ポン (Goh Choon Phong)
・資本金: 18 億 5610 万シンガポールドル (2016 年3 月末現在)
・本社所在地: Airlines House, 25 Airline Road, Singapore 819829
・主要子会社:航空会社(シルクエアー(SilkAir)、タイガーエアー(Tiger Airways) 、スクート(Scoot)、ヴィスタラ(VISTARA: インドTATAとの合弁)、ノックスクート(NokScoot: タイ・NokAir社との合弁)、シンガポール航空貨物)、SIA エンジニアリング・カンパニー(機体エンジンの整備・修理メンテナンス) など
・社員数: グループ計24,816名(内シンガポール航空単体14,215名(2016 年5月末)
・ネットワーク: 世界35 カ国103 都市 (2016 年9月1 日現在)
・年間乗客数:30,405千名((シンガポール:19,029千名、シルク3,836千名、スクート:2,412千名、タイガー:5,128千名)
・保有機材:シンガポール104機、シルク31機、スクート11機、タイガー23機。シンガポール航空が保有する104機の平均機齢は7年7ヶ月と世界的にも若い。同社は常に最新の機材を積極的に導入することで知られ、近年ではエアバスA380-800を率先して導入し、直近ではA350-900XWBおよびボーイングのB787-10Xを導入予定である。新しい機材の保有は、高い信頼性や快適性、環境性能と、低燃費・低メンテコストいうメリットを有する。
(参考)略年表
1947年 マラヤンエアウェイズとして設立、運航を開始。
1963年 シンガポールがマラヤ連邦等と統合しマレーシア結成。
1965年 シンガポール共和国としてマレーシアから分離独立。
1966年 マレーシア・シンガポール航空 (Malaysia-Singapore Airlines) へ改称
1972年10月 マレーシア・シンガポール航空を分離、新生シンガポール航空の発足。
1979年4月 初の太平洋線である、シンガポール-香港-ホノルル-サンフランシスコ線を開設。
1980年12月1日 シンガポール-成田-ロサンゼルス線を開設。
1981年7月1日 シンガポールでチャンギ国際空港の使用を開始。
1989年2月 シンガポール第二の航空会社として、シルクエアー(この時点での社名はトレードウィンズ)の設立。
1999年 マイレージプログラム「KrisFlyer(クリスフライヤー)」を開始。
2000年4月 スターアライアンスに加盟。
2004年6月28日、シンガポールからニューヨーク(ニューアーク・リバティ国際空港)への世界最長である所要時間18時間30分の超長距離ノンストップ便を開設
2007年10月25日、シンガポール-シドニーで世界で最初にエアバスA380が有償運航
2008年3月18日、シンガポール-ロンドンの一部の便にA380を投入し運航開始。ロンドンは欧米初のA380就航地となった。
2008年5月20日、シンガポール-成田にA380が就航開始。
2016年3月2日 次世代長距離運航機材として発注していたエアバスA350-900を受領。
(2016年09月20日「基礎研レポート」)
平賀 富一
平賀 富一のレポート
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