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- 住と学に費やし老細る-老後を見据えた貯蓄への歩み。固定費の見直しを。
1――はじめに
お金を貯めるには、収入を増やすか、あるいは支出を減らすかです。ここで、収入には給与やその他収入がありますが、どちらも、簡単に増やすことはできそうにありません。そうすると、支出を減らす必要があります。
支出は、変動費と固定費とに分かれます。このうち、変動費は旅行代、飲み代、趣味の費用などの経常的な支出ではないものです。一方、固定費は、家賃や住宅ローンの返済など住宅費、子供の教育費、食費などの経常的な支出です。こちらは簡単には減らせないものです。支出を減らすには、まず変動費を減らすことが考えられます。経常的でない分、簡単に減らせそうですが、お金の貯まらない人は、変動費を頑張って減らしても、大きな効果が見込めないことがよくあります。
一方、固定費は住宅購入や子供の教育といった人生の中でもお金がかかる費用で占めます。しかも、一度、支払い方や使い方を決めたら、なかなか変更できません。お金が貯まらない人は、このような固定費が収入に比べて多い可能性があります。
そこで、本レポートは住宅費や教育費という固定費が多いことが、お金が貯まらない理由になっているか否か、どうして住宅費や教育費が多くなってしまうのかについて独自のデータを利用して分析しました。
2――分析方法
住宅費は、家賃や住宅ローンの毎月の支払額をアンケートで尋ね、家計年収(夫婦2人の年収の合計)に占める住宅費の割合の大きさをもとに、回答者を高・中・低の3つのグループに分類しました。図表1はこの3つのグループに分類した場合の各グループの特長を表しています。この3つのグループは概ね同人数となるようにしています。ただし、住宅ローンの返済は毎月の返済額だけであり、ボーナスによる返済額は含まれていません。列(1)は、家計年収に占める住宅費の割合(支出割合)、列(2)は、月平均の住宅費の支出額です。「住宅費低」は、住宅費の支出割合は約0%、月平均の支出額は0.3万円でした。このグループは、住宅保有者で住宅ローンを完済した人がほとんど占めています。「住宅費中」は、住宅費の割合は11%、月平均支出額は7.6万円です。「住宅費高」は、月平均支出額は10.5万円です。「住宅費中」に比べて約3万円の増加ですが、住宅費の割合は23%と大幅に上昇しています。このように住宅費が多いほど、家計年収に占める割合が高くなっており、他にまわす支出が制約されていることがわかります。
これは、保有している金融資産が年収の何年分かを表す指標で、数値が大きいほど、お金が貯まっていることを表します。一般に、年収が高ければ、金融資産も多くなる傾向がありますが、この指標は、このような関係を考慮しながら、お金のため具合を調べることができます。二つ目は、
ここで、「65歳時点での必要金融資産」は、回答者本人が65歳時点で老後の生活のために必要だと考えている金融資産額です。いわば、退職するまでに貯める目標額です。これを現在の金融資産額で割っているため、この指標は、目標金融資産までの到達率を表しています。数値が大きいほど、お金が貯まっていることを表します。100%の場合、現在時点で65歳以降に必要と考えられる金融資産を保有していること、100%以上の場合は、現在の金融資産が必要な額を超えていることを表します。
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北村 智紀
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