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米利上げとECB追加緩和が秒読みに、為替相場はどうなる?~マーケット・カルテ12月号
基礎研REPORT(冊子版) 2015年12月号
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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今後は12月半ばに予定されるFOMCでの利上げの有無が最大の焦点となるが、12月上旬の雇用統計がよほど悪い結果とならない限り、利上げが実施されそうだ。現在、米先物市場が織り込む12月の利上げ確率は7割強と、まだ上昇余地がある。12月半ばにかけて、利上げの織り込みが進み、さらにドル高が進むと見ている。ただし、利上げが決定される場合、同時に「利上げはごく緩やかに進める」との強いメッセージが発信される可能性が高い。次回の利上げが見えてくるまで、ドル高圧力はとりあえず一服しそうだ。この段階でカギとなるのは日銀の動きだ。筆者は1月末の追加緩和を予想しているが、来年早期の追加緩和が市場で織り込まれれば、ドル高から円安へのシフトが起こり、円高への揺り戻しが回避されるだろう。このシナリオに基づき、3ヵ月後の水準は現状比で円安ドル高と予想している。
ユーロ円相場は、ECBによる12月追加緩和観測によって、ユーロ安が進み、足元は130円台前半で推移。今後は12月のECB追加緩和に向けてもう一段ユーロ安が進む余地があるが、既にかなり織り込まれていること、ECBの次は日銀の追加緩和が期待されることから、ユーロ安は続かないと見ている。
長期金利は0.3%台前半での推移が続いている。米長期金利は最近やや上昇しているが、影響は殆ど見られない。日銀の国債買入れによってもともと債券需給が逼迫しているうえ、ドル調達コストの上昇に伴う海外勢による本邦国債需要が金利上昇を妨げている。しばらくこの構造に変化はなく、長期金利の低迷が続きそうだ。
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03-3512-1870
(2015年11月24日「基礎研マンスリー」)
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