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意外に下げ渋るユーロ相場の行方~金融市場の動き(7月号)
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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- (為替) 混迷を極めるギリシャ情勢を受けてユーロは弱含んでいるが、下落は限定的に留まっている。投機筋のリスク回避的なポジション圧縮と独金利の高止まりが要因と考えられる。今後のユーロドルについては、当面はギリシャ情勢次第であり、5日の国民投票で財政緊縮策への賛成が多数となれば一旦上昇、反対が多数となれば下落するだろう。どちらかと言えば前者がメインシナリオだが、その場合には政局が混乱するリスクが高まるため、波乱含みの状況がしばらく続く。一方、今後数ヵ月を見据えると、ギリシャ情勢が山場を越えるにつれて、ユーロドルは下落する可能性が高い。市場のテーマが金融政策へと回帰するためだ。投機筋がユーロ売りポジションを再構築することで、ユーロは下落する可能性が高い。次に、ユーロドルの下落がドル円に与える影響について考えると、過去のデータからはユーロドルの下落が、ギリシャ問題のようにリスク回避的な場合は円高ドル安になりやすく、それ以外の場合は円安ドル高になりやすい傾向が確認できる。従って、ギリシャの緊張緩和後に想定されるユーロドル下落は、本来はドル円上昇をサポートするはずだが、ユーロ安ドル高と円安ドル高の同時進行はドル独歩高の色彩を強めてしまう。最近は米国がドル高への警戒を強めているため、ドル独歩高地合いではドル高けん制への警戒が高まり、円安ドル高が抑制されるリスクがある。
- (日銀金融政策) 日銀は6月の決定会合で金融政策を維持、景気判断も据え置いた。今回はその他に決定会合の運営見直し(16年1月~)が発表された。
- (市場の動きと予想) 6月は円高ドル安となり、ユーロドルも上昇、長期金利はやや上昇した。当面のドル円はやや上振れ、ユーロは不安定で波乱含みの展開を予想。長期金利は横ばい圏内での一進一退になると見ている。
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(2015年07月03日「Weekly エコノミスト・レター」)
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