2014年08月04日

最近の人民元と今後の展開(2014年8月号)

三尾 幸吉郎

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○ 7月の人民元相場(対米国ドル)は、基準値が下落する一方、現物実勢は上昇する展開となった。その結果、基準値と現物実勢の乖離は急激に縮小、約5ヵ月に及んだ現物実勢の下方乖離はほぼ解消した。また、アジア新興国通貨は昨年末より高い通貨が多く、ここで人民元だけが下落するとアジア内でも不満が高まりかねない状況にある。

○ 今後の人民元(現物実勢)は引き続き1米国ドル=6.12~6.24元のレンジで推移すると予想する。但し、8月に限定すれば変動幅は限定的(同6.16-18元程度)。中国の景気は上向いているものの、住宅市場には懸念が燻り、中小企業の景気には力強さが欠けるため。

(2014年08月04日「経済・金融フラッシュ」)

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