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- 鉱工業生産14年2月~大雪の影響で3ヵ月ぶりの減産
■見出し
・大雪による工場の操業停止が響く
・消費税率引き上げ前後の在庫動向に注目
■要旨
経済産業省が3月31日に公表した鉱工業指数によると、14年2月の鉱工業生産指数は前月比▲2.3%と3ヵ月ぶりの低下となり、先月時点の予測指数の伸び(前月比1.3%)、事前の市場予想(QUICK集計:前月比0.3%、当社予想も同0.3%)をともに大きく下回った。駆け込み需要に対応した増産がピークアウトしたことに加え、大雪の影響から一部の工場で操業停止を余儀なくされたことが響いた。
製造工業生産予測指数は、14年3月が前月比0.9%、4月が同▲0.6%となった。生産計画の修正状況を示す実現率(2月)、予測修正率(3月)はそれぞれ▲3.7%、0.4%となった。2月の実現率は大幅なマイナスとなったが、3月の生産計画はむしろ上方修正されており、2月の減産が大雪による一時的なものであることを示している。
14年2月の生産指数を3月の予測指数で先延ばしすると、14年1-3月期は前期比3.1%となり、13年10-12月期の前期比1.8%から伸びが高まることは確実とみられる。3月、4月の予測指数は2月の落ち込みを考えれば強くないが、あまり悲観的にみる必要はないだろう。早い段階で一定の生産調整が行われることによって増税後の在庫積み上がりが抑制されれば、その後の生産調整が軽微なものにとどまる可能性が高くなると考えられるためである。
前回は、増税直前の97年3月には駆け込み需要の本格化に伴い在庫指数が大きく低下したものの、それまではほぼ横ばい圏で推移していた。今回は比較的早い段階から企業は在庫水準の抑制を図っており、14年2月の在庫指数の水準は13年末よりも6%低く、3月はさらに大きく低下することが見込まれる。
消費税率引き上げ後には最終需要の落ち込みに伴い在庫が積み上がることは避けられないが、増税前に在庫水準を抑制していることが増税後の在庫調整圧力の緩和に一定の役割を果たすことも期待できる。14年度入り後の生産動向を占う上では、消費税率引き上げ前後の在庫の動きが注目される。
(2014年03月31日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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