- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 1月マネー統計~銀行貸出は裾野の広がりが鮮明に
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・貸出動向: 裾野の広がりが鮮明に
・主要銀行貸出動向アンケート調査: 企業の資金需要は増勢強まる
・マネタリーベース: 堅調に増加
・マネーストック: リスク回避的な動きがやや優勢に
■要旨
1月の銀行貸出(平残)の伸び率は前年比2.5%(前月は2.6%)となった。伸び率は若干縮小したが、10ヵ月連続で2%台の伸び率を維持している。企業規模別では、中小企業の伸び率が大・中堅企業と遜色ないレベルまで持ち直している。また、業種別でも前年比プラスとなる業種が増加しており、銀行貸出の裾野の広がりが鮮明になってきている。
主要銀行貸出動向アンケート調査によれば、2013年10-12月期の(銀行から見た)企業の資金需要増減を示す企業向け資金需要判断D.I.は前回比4ポイント上昇の8となった。前回からプラス圏(「増加」が優勢)に浮上していたが、増勢がさらに強まった形。企業規模別では、中小企業が上昇幅・水準ともに大企業を上回り、全体を牽引している。
マネタリーベース平残は200.4兆円と11ヵ月連続で過去最高を更新した。前年比伸び率も51.9%(前月は46.6%)と拡大している。なお、月末残のマネタリーベースで見ると、1月末は200.9兆円と前月末比で1兆円減少。ただし、もともと12月末は資金需要が急増する時期であり、例年1月末にかけては反動で大幅に減少する。今回は減少幅が1兆円に留まっているほか、平残前年比や季節調整済み系列では増加基調を維持しており、堅調な増加が続いていると判断できる。
マネーストック統計によると、1月のM2平均残高の伸び率は前年比4.4%、M3は同3.5%とそれぞれ2ヵ月ぶりに拡大。一方、リスク性資産を含む広義流動性の伸び率は14ヵ月ぶりに縮小した。1月は株安・円高が進んだ影響で、リスク回避的な動きがやや優勢になったとみられる。
(2014年02月12日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/05/08 | 原油安に拍車をかけるOPECプラス~トランプ関税の行方に影響も | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/04/18 | トランプ関税発の円高は止まるか?~マーケット・カルテ5月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/04/11 | 貸出・マネタリー統計(25年3月)~貸出金利は上昇中だが、貸出残高は増勢を維持、現金・普通預金離れが進む | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/07 | トランプ関税と円相場の複雑な関係~今後の展開をどう見るか? | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年05月09日
グローバル株式市場動向(2025年4月)-トランプ関税への各国の対応が注目される -
2025年05月09日
英国金融政策(5月MPC公表)-トランプ関税が利下げを後押し -
2025年05月09日
官民連携「EVカーシェア」の現状-GXと地方創生の交差点で進むモビリティ変革の芽 -
2025年05月09日
ESGからサステナビリティへ~ESGは目的達成のための手段である~ -
2025年05月09日
減速に拍車がかかる米労働市場-足元は堅調維持もトランプ政権の高関税政策が継続する場合に大幅な減速は不可避
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【1月マネー統計~銀行貸出は裾野の広がりが鮮明に】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
1月マネー統計~銀行貸出は裾野の広がりが鮮明にのレポート Topへ