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- 【インドネシアGDP】今年半ばまでは正念場だが…
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1.6%割れだが、意外に底堅い内容
インドネシア中央統計庁(BPS)は2月5日、2013年10-12月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDPは前年同期比(原系列)で5.7%の増加であり、前期の2013年7-9月期(同+5.7%)と同じ伸び率だった。2013年通年の成長率では前年比+5.8%となり、前年(同+6.2%)から減速している。
2.今年半ばまでは正念場だが…
インドネシアの10-12月期のGDP成長率は7-9月期と同水準であった。10-12月期はルピア安や高インフレに見舞われ、積極的に利上げをしていた時期であり、景気減速への懸念が高まっていたが、予想以上に底堅い内容だったと言える(Bloomberg集計の市場予想中央値は5.3%)。
ただ、今後は厳しい状況が続くと見られる。カネ余り相場の解消が進み、先進国への投資妙味も増しているため、新興国での通貨安圧力は長期化することが予想される。そのため、輸入インフレ圧力の上昇による消費抑制が懸念される。また、投資についても通貨や政治の先行きに不透明さが残るなかでは、弱い状況が続くと見られる。
一方、明るい材料が無い訳でも無い。今年の7月の大統領選挙を過ぎれば、政治的な不透明感は払拭される。テクニカルな要因では、補助金の削減によって物価の急上昇が発生したのが昨年7月であり(図表4)、大統領選挙を終える今年の半ば以降は、インフレ率にもある程度の低下が期待できる。また、10-12月期は非石油・ガスの貿易収支が大きく改善している。今年1月から未加工鉱物の輸出が禁止されており、駆け込みでの輸出拡大という要因を否定できないが、通貨安による輸出促進効果や先進国の経済回復による需要増の可能性もあり、改善期待は残っている。
こうした状況を踏まえると、今年の半ばまでは厳しい状況が続くだろうが、その後はフラジャイル・ファイブから離脱できる可能性も出てくる。もちろん、通貨安が進むなか金融政策の舵取りが難しくなっており、投資環境の整備や資本流入促進などの構造改革が不要となる訳ではない。足もとでは予断を許さない状況だが、好転期待もあり、先行きを過度に悲観しすぎる必要も無いだろう。
(2014年02月06日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1818
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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