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- 景気ウォッチャー調査13年10月 ~現状判断DIは2ヶ月ぶりに低下するも引き続き高水準を維持
■見出し
・現状判断DIは2ヶ月ぶりの低下
・先行き判断DIは2ヶ月連続の上昇
■introduction
11月11日に内閣府から発表された2013年10月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状判断DIは51.8となり、前月を1.0ポイント下回り2ヶ月ぶりに低下した。一方、7月調査から参考系列として公表されている現状判断DI(季節調整値)は55.0となり、前月を0.7ポイント上回り3ヶ月連続で上昇している。
項目別に見てみると、家計動向関連は、49.2ポイントと前月を1.4ポイント下回った。これは(1)「台風による天候不順の影響により売上が伸び悩んだこと」(2)「消費税増税前の駆け込み需要の一服感が住宅販売にみられたこと」などが影響していると考えられる。
企業動向関連は、54.8ポイントと前月を1.1ポイント下回った。これは非製造業で受注の増勢に鈍化がみられた影響と思われる。
雇用関連は、61.6ポイントと前月を1.3ポイント上回った。これは非製造業を中心に求人が増加したことが影響しているとみられる。
景気の先行き判断DIは54.5と2ヶ月連続で前月から上昇した。さらに、季節調整値の先行き判断DIは57.8となり、前月を1.6ポイント上回り2ヶ月連続で上昇した。
項目別に見てみると、家計動向関連は、53.7と前月を0.8ポイント上回った。これは耐久財を中心に消費税増税前の駆け込み需要が強く期待されている影響とみられる。
企業動向関連は、54.6ポイントと前月を0.6ポイント下回った。これは消費税増税後に駆け込み需要の反動による売上の減少が見込まれる影響と考えられる。
雇用関連は、59.4ポイントと前月を0.8ポイント下回った。これは消費税増税に伴う企業収益の減少から求人や雇用面にも悪影響が及ぶことが懸念されている影響と思われる。
2013年10月の調査では現状判断DIは2ヶ月ぶりに低下したものの、先行き判断DIは2ヶ月連続で上昇しており、共にDIは引き続き高水準で推移している。2020年の東京オリンピック開催に伴う消費マインドの高まりや耐久財を中心に消費税増税前の駆け込み需要が強く期待されているなど、景況感の改善基調は維持されている。
(2013年11月12日「経済・金融フラッシュ」)
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押久保 直也 (おしくぼ なおや)
研究・専門分野
日本経済、財政
押久保 直也のレポート
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