- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 6月マネー統計 ~資金需要広がる、マネーの伸びは過去最高
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・貸出動向:資金需要広がる
・マネタリーベース:4ヵ月連続で過去最高を更新
・マネーストック:マネーの伸び率が過去最大を更新
■introduction
貸出・預金動向(速報)によると、6月の銀行貸出(平残)の伸び率は前年比2.2%(前月は同2.1%)とやや上昇した。資金需要の増加を背景とした銀行貸出の増勢が続いている。牽引役が多岐にわたり、超長期にわたって前年比マイナスが続いてきた中小企業もプラスに転じるなど、貸出増加(≒資金需要)に広がりが見えてきた。
6月のマネタリーベース増加額は末残ベース(季節調整前)で14.0兆円に達しており、季節調整を施した平残ベースでも7.5兆円と、異次元緩和開始以降3ヵ月連続で目標達成ペースをクリアしている。この結果、6月末のマネタリーベース残高は173.1兆円と4ヵ月連続で過去最高を更新中。ただし、国債発行超に伴う巨額の資金吸収が起こる7月のハードルはかなり高い。
また、マネーストック統計によると、6月のM2平均残高の伸び率は前年比3.8%、M3は同3.0%と現行統計で遡れる04年4月以降で過去最高を記録、広義流動性の伸び率も前年比3.2%と大幅に拡大した。ここ数ヵ月、広義流動性の伸び率が急拡大しているのが特徴的である。円安・株高基調を背景に、リスク性資産への投資が活発化しているとみられる。5月下旬以降は株価が急落し円高が進むなど市場が不安定化したが、マネーフローへの影響は特段見られない。
(2013年07月09日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/06/19 | 緊迫化する中東情勢、ドル円への影響は?~マーケット・カルテ7月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/06/18 | 日銀短観(6月調査)予測~大企業製造業の業況判断DIは4ポイント低下の8と予想、設備投資計画も抑制的に | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/06/10 | 貸出・マネタリー統計(25年5月)~都銀と地銀で貸出の勢いに開き、新規貸出金利が大きく上昇 | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/06/06 | 止まらない「現金離れ」~「現金」の未来を考える | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年06月24日
今週のレポート・コラムまとめ【6/17-6/23発行分】 -
2025年06月23日
東南アジア経済の見通し~政策対応で内需は底堅いが、外需は不透明感増し、景気減速へ -
2025年06月23日
内国歳入法899条項(案)-TACOで終わらなければ、日本にも影響か? -
2025年06月23日
インフレ時代にオフィス市場で普及が進むと期待されるCPI連動条項 -
2025年06月23日
マスク着用のコミュニケーションへの影響(1)-コロナ禍の研究を経て分かっていること/いないこと
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
【6月マネー統計 ~資金需要広がる、マネーの伸びは過去最高】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
6月マネー統計 ~資金需要広がる、マネーの伸びは過去最高のレポート Topへ