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- 景気ウォッチャー調査13年5月~現状判断DI、先行き判断DI共に上昇が一服
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■見出し
・現状判断DIは2ヶ月連続の低下
・先行き判断DIは2ヶ月ぶりの低下
■introduction
6月10日に内閣府から発表された2013年5月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断DIは55.7となり、前月を0.8ポイント下回り2ヶ月連続の低下となったものの、水準自体は引き続き高かった。
これは(1)「5月上旬になっても気温がなかなか上がらず、衣料品の売上が芳しくなかったこと」(2)「ゴールデンウィーク終了後に飲食店への来客数が大幅に減るなど、本格的な消費者マインドの改善には未だに至っていないこと」(3)「安倍政権による景気刺激策を主因とした円安基調に伴い、海外旅行が低調なこと」(4)「安倍政権による景気刺激策の効果が本格的な雇用環境の改善にまでは及んでいないこと」などが影響していると考えられる。
一方、景気の先行きに対する判断DIは56.2となり、前月を1.6ポイント下回り2ヶ月ぶりの低下となったものの、水準自体は引き続き高かった。これは(1)「夏のボーナス増額に伴う個人消費の活発化が期待されるものの、5月下旬から株価が下落基調で推移する中、円安を主因とした生活必需品の値上げに伴う家計圧迫懸念が見られること」(2)「円安を主因として原材料コストが上昇するに伴い、企業収益が圧迫される懸念が強いこと」などが影響していると思われる。
2013年5月の調査では現状判断DIは2ヶ月連続で低下し、先行き判断DIは2ヶ月ぶりに低下するなど、上昇が一服したものの、DIの水準自体は引き続き高かった。仕入価格や電気料金の上昇等によるコスト増への懸念、株価下落による先行きの不透明感、など不安材料があるものの、安倍政権の景気刺激策による景気回復への期待感や夏のボーナス増加への期待感が引き続き見られるなど、景況感の改善基調は維持されている。
(2013年06月11日「経済・金融フラッシュ」)
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押久保 直也 (おしくぼ なおや)
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日本経済、財政
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