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- Grexit(グリグジット)からBrexit(ブリグジット)へ-想定される英国のEU離脱のプロセス-
2013年02月08日
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- キャメロン首相が15年の時期総選挙で勝利した場合、加盟条件に関するEUとの調整を行った上で、17年末までにEU残留の是非を問う国民投票を行う方針を表明した。
- キャメロン演説の狙いは、(1)EUに懐疑的な党内勢力の懐柔、(2)支持率の回復、(3)統合深化が進むEUから特別な加盟条件を引き出すことにある。キャメロン首相の想定は、次期総選挙で勝利し、英国の国益にかなう新たな条件でEU加盟国として単一市場に留まるというシナリオである。
- 英国民はEUに懐疑的とされるが、国民投票が現実味を帯びるに連れ、世論調査のEU離脱支持率は低下している。EUとの交渉である程度の成果が得られれば、国民投票が残留支持多数という想定通りの結果となる可能性は高まる。だが、交渉が内容・スケジュールとも英国の思い通りに進まず、先行き不透明感から投資の不振がさらに長引き、EUへの不満が拡大、残留不支持多数となるリスクは軽視できない。
- 不支持多数の場合、EUに離脱の意思を告知、離脱協定の交渉が始まるが、その内容や締結に要する時間は現時点では予測できない。
(2013年02月08日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
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