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イノベーションと高齢者雇用の在り方―蓄積した知識・資産のサプライサイド経済でのフル活用
社会研究部 上席研究員 百嶋 徹
■見出し
1――はじめに
2――経済のサプライサイドのアクターとしての高齢者・シニアの類型化
3――経済のサプライサイドにおけるシニア人材活用の現状と課題
4――むすびにかえて
■introduction
高齢者・シニアのとらえ方については、社会的弱者としての医療・介護サービスの需要者の側面や、外食・旅行・フィットネスクラブなどシニア消費マーケットの急拡大をけん引するアクティブな消費者としての側面など、経済のディマンドサイドの位置付けにフォーカスされることが多いように思われる。
しかし、社会的弱者や経済のディマンドサイドとしての位置付けだけではなく、サプライサイドの貴重な人的資源(Human Resources)としての高齢者のポテンシャルを地域活性化やイノベーション創出のためにどう引き出していくかという視点も極めて重要であると考える。すなわち、高齢者が企業などで現役時代に培ってきた多様な経験、知識・スキル、技術・ノウハウ、人的ネットワーク(人脈)を中小・ベンチャー企業の起業・創業や経営サポート、産学官連携・企業間連携のマッチングやコーディネートなどにフル活用し、また高齢者が所有する豊富な個人資産を地域の中小・ベンチャー企業の育成のために投資する「エンジェル」機能を担うことなどが強く望まれる。
高齢者が経済のサプライサイドの重要なアクターとして活き活きと活動し、イノベーション創出を通じて経済活性化に貢献すれば、シニア人材をロールモデルとした若手人材の育成にもつながり、また結果として高齢者向け社会保障費の削減と法人税などの税収増が図られると考えられる。
本稿では、高齢者・シニアを経済のサプライサイドの重要なアクターとしてとらえ、シニア人材活用の形態分類や現状・課題を考察しつつ、今後のシニア人材活用の在り方に関わる論点を整理する。

03-3512-1797
(2012年03月30日「ジェロントロジーレポート」)
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