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被災地の雇用はマッチングが課題
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多くの尊い命と平穏な生活が奪われた東日本大震災からもうすぐ1年。特例措置として延長された失業手当も2012年1月から期限切れを迎え始め、就業に向けた動きが一層活発化してくるなか、本稿では、より被害の大きかった被災3県に焦点を当て、雇用の現状や課題を、公共職業安定所(ハローワーク)に関するデータから紐解いてみたい。
まず、震災後の有効求人倍率(有効求職者数に対する有効求人数の割合(季節調整値)。新規学卒者を除き、パートを含む)をみると、引き続き厳しい雇用環境下にあるものの、被災3県のそれは2011年4月を底に上昇傾向にあり、直近2011年11月には、宮城県と福島県が全国を上回っている(全国が0.69倍、岩手県が0.67倍、宮城県が0.79倍、福島県が0.71倍)。また、同月の就職率(求職者に対する就職件数の割合)をみても、3県とも全国の水準を若干上回っており、被災地に対する就業支援が一定の効果をあげている様子がうかがえる[図表-1]。ただし、失業手当の期限切れにともなって急増が見込まれる新規求職を、今後どの程度就職に結びつけられるか、むしろ2012年以降の就職率を引き続き注視していく必要がある。
一方、充足率(求人数に対する充足された求人の割合)の対前年同月差をみると、宮城県や福島県の充足率が全国よりも一段と低下しており、むしろ人手不足が深刻になっている[図表-1]。さらに、2011年11月時点で被災3県の新規求人数(対前年同月比)を産業別にみると、ほぼ全ての産業でプラスになっており、なかでも建設業(岩手県+76.4%、宮城県+154.0%、福島県+197.4%)やサービス業(同+156.0%、+61.8%、+90.6%)の新規求人数が大きく増加している。
被災地の雇用に関しては、就業地域や職種の深刻なミスマッチが指摘されているが、まずは既存の求職と今後の新規求職を、求人にマッチングするための支援が引き続き求められよう。それでもマッチングがどうしても難しい場合は、次の課題として、求人は県外の人材供給等を、求職はビジネスチャンスの創出を通じた県内への企業誘致等を通じて、効果的なマッチングを図っていく必要がある。
(2012年02月24日「基礎研マンスリー」)
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松浦 民恵
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