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コラム
2011年10月24日
おしゃれママ市場の拡大とその背景
03-3512-1878
ひと昔前は、小さな子供がいる母親がおしゃれをしていると世の中は批判的だったように思うが、最近はずい分、変わってきたのではないだろうか。出産後に美しく復帰する女性芸能人や有名人も増え、ママでもキレイを推奨、むしろキレイを保つことがやや義務的な風潮も伺える。
15年ほど前の朝の情報番組で、都内を中心に子育て中の母親でもネイルをしている層が増加しているという特集を見た。そこでは美しいネイルをほどこし、服装やヘアスタイルもあか抜けた母親達が家事とおしゃれを両立するために睡眠時間を削っているなどと話す映像が流れていた。スタジオでは様々な意味合いでの驚きの声があがり、キャスターは「そういう時代なんですね」と締めた。そこに漂っていたそこはかとない批判的な雰囲気が、私には印象的だった。当時、私は学生で、装うことが生活の大きな部分を占めるような時期だった。その番組を見て「母親になるって微妙」と、ほんの少しだけ暗い気持ちになった。
そして、2011年現在、子育て中の母親のおしゃれをターゲットとした市場は拡大している。例えばファッション雑誌をみると、子育て中の母親向けのものは、女子大生向けやキャリアOL向けと比べて近年に創刊されている傾向が強い。また、印刷部数をみると、光文社のVERYなどは、ファッション雑誌の主要購入層と思われる若い世代の印刷部数を凌駕する勢いを見せる(図1)。
15年ほど前の朝の情報番組で、都内を中心に子育て中の母親でもネイルをしている層が増加しているという特集を見た。そこでは美しいネイルをほどこし、服装やヘアスタイルもあか抜けた母親達が家事とおしゃれを両立するために睡眠時間を削っているなどと話す映像が流れていた。スタジオでは様々な意味合いでの驚きの声があがり、キャスターは「そういう時代なんですね」と締めた。そこに漂っていたそこはかとない批判的な雰囲気が、私には印象的だった。当時、私は学生で、装うことが生活の大きな部分を占めるような時期だった。その番組を見て「母親になるって微妙」と、ほんの少しだけ暗い気持ちになった。
そして、2011年現在、子育て中の母親のおしゃれをターゲットとした市場は拡大している。例えばファッション雑誌をみると、子育て中の母親向けのものは、女子大生向けやキャリアOL向けと比べて近年に創刊されている傾向が強い。また、印刷部数をみると、光文社のVERYなどは、ファッション雑誌の主要購入層と思われる若い世代の印刷部数を凌駕する勢いを見せる(図1)。
また、それぞれの雑誌で扱うファッションのジャンルも増え、幼稚園の送り迎えや小学校の参観日のためのコンサバファッションだけではなく、夫とのデートのための女性らしい装い、また、子どもと遊びやすいけれど流行を意識したキレイめカジュアル、ママ友とのお茶や食事場面での女性目線を意識したトレンドファッション、働く母親のためのキャリアファッション、二十歳前後のごく若い母親をターゲットとしたギャルママファッションなど様々なジャンルなどへと拡大している。
さらに、こういった雑誌では、小さな子どもがいても周囲に気兼ねなく過ごせるような飲食店やネイルをはじめとした美容サービスが受けられるような施設も紹介されており、商品面だけでなく、サービス面でもママ市場は拡大していることが伺える。
これらの背景として、女性の社会進出、社会的地位の向上という言葉が浮かぶかもしれないが、このような言葉が活発に使われた男女雇用機会均等法の時代から約25年も経過した現在では、やや古めかしい印象を受ける。男女平等を基本として育ってきた世代にとっては、女性が性別に制限されずに進学や就職、趣味をはじめとしたライフスタイルを選択することは、すでに当たり前となっている。また、現在の45歳前後のいわゆるバブル世代までは男性が女性をリードするケースが多かったかもしれないが、若い世代になるにつれて、男性と女性が肩を並べる場面が多くなり、最近では鉄道好きの女性や歴史好きの女性などにあらわれるように、ライフスタイルにおける性のボーダーレス化もみられるようになった。
つまり、現在の子育て世代は、まさに男女が肩を並べることが普通の世代であり、女性が、より主体的な価値観をもって育児を楽しみはじめた世代なのではないだろうか。その結果が自己を体現する装いであったり、美容を始めとしたサービスによって得ようとする価値にあらわれるのではないか。
一方で、実は、現在、子育て中のママ市場だけでなく、子どもが手を離れはじめた女性の消費市場も活発である。いつまでも年齢を感じさせずに外見も内面も美しくという意味合いで「美魔女」というキーワードも登場し、マスメディアをにぎわせている。同じ女性として、自分らしい素敵な人生を送る美しい女性が増えることは、とても心強く感じる。
さらに、こういった雑誌では、小さな子どもがいても周囲に気兼ねなく過ごせるような飲食店やネイルをはじめとした美容サービスが受けられるような施設も紹介されており、商品面だけでなく、サービス面でもママ市場は拡大していることが伺える。
これらの背景として、女性の社会進出、社会的地位の向上という言葉が浮かぶかもしれないが、このような言葉が活発に使われた男女雇用機会均等法の時代から約25年も経過した現在では、やや古めかしい印象を受ける。男女平等を基本として育ってきた世代にとっては、女性が性別に制限されずに進学や就職、趣味をはじめとしたライフスタイルを選択することは、すでに当たり前となっている。また、現在の45歳前後のいわゆるバブル世代までは男性が女性をリードするケースが多かったかもしれないが、若い世代になるにつれて、男性と女性が肩を並べる場面が多くなり、最近では鉄道好きの女性や歴史好きの女性などにあらわれるように、ライフスタイルにおける性のボーダーレス化もみられるようになった。
つまり、現在の子育て世代は、まさに男女が肩を並べることが普通の世代であり、女性が、より主体的な価値観をもって育児を楽しみはじめた世代なのではないだろうか。その結果が自己を体現する装いであったり、美容を始めとしたサービスによって得ようとする価値にあらわれるのではないか。
一方で、実は、現在、子育て中のママ市場だけでなく、子どもが手を離れはじめた女性の消費市場も活発である。いつまでも年齢を感じさせずに外見も内面も美しくという意味合いで「美魔女」というキーワードも登場し、マスメディアをにぎわせている。同じ女性として、自分らしい素敵な人生を送る美しい女性が増えることは、とても心強く感じる。
(2011年10月24日「研究員の眼」)
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