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- 製造業の景況感格差は大きく縮小(さくらレポート10月)
■見出し
・業況判断DIは全9地域で改善
・製造業の地域間格差は大きく縮小
・景気判断は5地域で上方修正
■introduction
10月20日の日銀支店長会議を受けて「地域経済報告(さくらレポート)」が公表された。
11年9月短観の地域ごとの業況判断DI(全規模・全産業、以下業況判断DI)は全9地域で前回調査(11年6月)から改善した。改善幅は、東海が20ポイントと最も大きく、以下、東北(+17ポイント)、関東・甲信越(+9ポイント)と続いている。
これらの地域の改善幅が大きくなった要因の一つに、前々回から前回調査にかけての落ち込みが大きく、その反動が表れたことが挙げられる。
被災地である東北は、震災により生産設備などのインフラが深刻な被害を受けたことが景況感悪化の要因であったが、復興需要が顕在化したことや、9月にかけて棄損した生産設備の復旧が進んでいることなどが景況感の改善に繋がっている。また、業況判断DIの水準は全国で最も高い。
東海については域内総生産に占める製造業のウェイトが高く、震災によるサプライチェーン寸断を受けて生産活動が大きく制限されたことが景況感悪化の主因であったが、サプライチェーンの復旧が急ピッチで進んだことなどから企業の景況感は大きく改善している。関東では、サプライチェーン寸断の影響や電力供給不足が供給制約を招き、そのことが景況感を悪化させたが、サプライチェーンが復旧していることや電力制約が解消に向かう中、景況感は改善している。
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桑畠 滋
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