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- 債務危機と景気減速への懸念が迫るユーロ圏の統合深化
2011年08月26日
- 米国の景気減速、新興国の成長鈍化と外部環境が厳しさを増す一方、ユーロ圏内では財政不安がスペイン、イタリアからフランスにまで広がり始め、銀行の収益と資金調達への不安から株価が大きく下落した。年後半も緩やかな景気回復が続くとの期待はしぼみ、政府の対応の遅れをECBが非標準的手段の拡大でカバーする状況が続いている。
- 16日の独仏首脳会談の合意は、EUあるいはユーロ参加国のレベルで合意してきた危機再発防止に向けたガバナンスやサーベイランス強化の制度改革の効果を高める提案に重点が置かれ、EFSFの増額やユーロ共同債導入を期待する市場の失望を呼んだ。
- EFSFは6月に合意した融資可能額引き上げ等についての各国の承認待ちの段階にあるため即座に次の拡大を議論することが難しい事情があり、ユーロ共同債はドイツなどの健全国の資金調達コストの上昇とモラルハザードへの懸念が実現を阻んでいる。
- しかし、危機は、これらの措置に踏み込まざるを得ない事態が十分に想定される段階まで進んでいる。独仏によるガバナンス、サーベイランス強化の提案は、その布石としての意味を帯びるかもしれない。

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