- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 金融市場の動き(4月)~震災後の株価は総じて下落も業種別では明暗分かれる、「メイド・イン・ジャパン」の建て直しが必要
2011年04月08日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- (復興需要、原油高連想業種は株価上昇) 東日本大震災は株式市場に大きな動揺を与え、全体として株価は大きく下落したが、業種別では明暗が分かれ、「復興」、「エネルギー・資源高騰」、「原発」をテーマとした選別が明確に入っている。食料品、化学、電子部品、生産用機械などは今回被害の大きかった4県の基幹産業で全国シェアも高いだけにサプライチェーンへの影響が大きいとみられるほか、今後の電力不足によって多くの電力を必要とする素材型製造業や、組立型製造業で影響が大きく出てしまいそうだ。また、製造業全体について、原発事故により海外での日本製品への信頼性が低下している可能性がある。政治対応を含めて「日本製品への信頼・安心感」を取り戻す戦略が必要になってくるだろう。
- (日米欧金融政策) 先月、日銀は震災を受けて追加緩和を実施、ECBは今月に入り利上げを決定、FRBも金融緩和を維持しているものの出口に向けた動きが出てきている。従来は先進国緩和維持⇔新興国引き締めの構図であったが、先進国の中でも欧米と日本で金融政策の方向性の違いが明確になってきている。
- (3月金融市場の動き) 金融市場では震災を受けて株安・債券高・円安となった。海外株価は日本の震災発生を受けて一旦調整したがその後回復、NYダウの月間騰落率は0.8%とわずかながらプラスを維持した。為替では4月の利上げ織り込みでユーロが大きく上昇した。

(2011年04月08日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/07 | 長期金利の上昇は続くのか?~16年ぶり1.5%到達後の金利見通し | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/02/18 | 関税と日銀利上げの思惑で揺れる円相場、次の展開は?~マーケット・カルテ3月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/02/12 | 貸出・マネタリー統計(25年1月)~定期預金の伸び率が14年半ぶりの高水準に、地銀の貸出が勢いを増す | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/02/07 | 金価格は史上最高値を更新、まだ上昇余地はあるか? | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【金融市場の動き(4月)~震災後の株価は総じて下落も業種別では明暗分かれる、「メイド・イン・ジャパン」の建て直しが必要】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
金融市場の動き(4月)~震災後の株価は総じて下落も業種別では明暗分かれる、「メイド・イン・ジャパン」の建て直しが必要のレポート Topへ