- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 欧州経済 >
- 欧州経済見通し~周辺国の債務問題対応を促すECBの利上げ示唆~
2011年03月11日
- ユーロ圏は全体で見ると景気の回復過程が続いているが、ドイツなど中核国と周辺国との二極化傾向が鮮明で、周辺国の債務問題を巡る緊張が続いている。
- 欧州中央銀行(ECB)が4月利上げの方針を示唆したのは、原油高で従来の想定よりも物価の上振れ幅が大きく、且つ、長引く見通しとなり、好況のドイツだけでなく、周辺国も含めて価格や賃金の引き上げを通じた「二次的影響」を牽制する必要が生じたことによる。底流には労働市場の硬直性という欧州大陸固有の事情がある。
- 原油価格が4~6月にピークアウトする前提では、ECBの2011年内の利上げは2回、2011年の年間成長率は1.6%という緩やかな拡大が続き、インフレ率も「安定水準」に収束して行くと考えられる。原油価格上昇の幅と持続期間と新興国への影響、何よりもユーロ圏周辺国の債務問題への対応の巧拙が見通しを大きく左右する要因である。ECBの利上げ示唆は周辺国の債務問題解決に向けた政治的決断を促す圧力にもなろう。

このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1832
ソーシャルメディア
新着記事
-
2021年04月21日
英国雇用関連統計(3月)-休業者の増加は一服 -
2021年04月21日
中国インシュアテックの水滴、米IPO申請へ -
2021年04月20日
今週のレポート・コラムまとめ【4/13~4/19】:まん延防止等重点措置は緊急事態宣言と何が違うのか -
2021年04月20日
米国の個人年金商品-指数連動化が進む米国生保の個人年金- -
2021年04月20日
ドル円失速の理由とドル高再開の条件~マーケット・カルテ5月号
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2021年04月12日
News Release
-
2021年04月02日
News Release
-
2021年01月21日
News Release
【欧州経済見通し~周辺国の債務問題対応を促すECBの利上げ示唆~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
欧州経済見通し~周辺国の債務問題対応を促すECBの利上げ示唆~のレポート Topへ