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- 欧州経済見通し~信用不安沈静化の政策努力は続くも、短期間では解消しない市場との溝~
2010年12月10日
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- ユーロ圏周辺国の信用不安再燃の震源地となったアイルランドは総額850億ユーロのEU・IMFなどからの支援を受けて、銀行改革、財政・構造改革を進めることになった。ギリシャではEU・IMFの条件におおむね沿う形で財政構造改革が進展、ポルトガルやスペインでも支援回避に向けた努力が重ねられている。
- EU、ユーロ圏のレベルでも信用不安拡大阻止・再発防止への取り組みも着実に前進しているが、財政主権の分散という前提を超える措置を期待する市場との溝は短期間では解消しないだろう。
- 周辺国の信用不安の再燃にも関わらず、政策的に域内の波及が抑えられているため、ユーロ圏全体では景気の緩やかな回復が続いている。ドイツなど輸出競争力が高く、且つ、過剰債務を抱えていない国は、緩和的な金融環境、低位の長期金利、景気対策効果の残存、ユーロ安、新興国の旺盛な需要などの恩恵を受けている。2011年以降も、周辺国経済の情勢は厳しいが、全体では主要国主導の緩やかな回復が続く見込みである。

(2010年12月10日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2015~2024年度 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017~2024年度 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022~2024年度 Discuss Japan編集委員
・ 2022年5月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
・ 2024年10月~ 雑誌『外交』編集委員
・ 2025年5月~ 経団連総合政策研究所特任研究主幹
伊藤 さゆりのレポート
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