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- 欧州域内の不均衡と中東欧経済
2009年11月13日
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- 世界金融危機と同時不況の背景には、経常収支の不均衡と資本移動の拡大があったが、不均衡は欧州域内でも拡大していた(下図参照)。
- 中東欧では、EU加盟効果が働き貯蓄不足・需要超過型の成長が続いてきたが、しばらくは危機前のような西欧・北欧の貯蓄超過国からの資本流入は期待できないため、他の新興地域よりも調整局面が長引く見通しだ。
- 但し、中東欧の中でも不均衡の度合いにはかなりの違いがあり、マイナス成長が1四半期に留まったポーランドは2009年もプラス成長を維持、輸出を通じた打撃が大きかったチェコも比較的順調な立ち直りが期待される。
- その他の国の不均衡はより大きく、ラトビア、リトアニアに代表される対ユーロ固定為替相場制により対外競争力と為替相場の水準との乖離の是正に時間を要する国や、対外的な信用力が低く、財政政策の制約が強い国は厳しい状況が続く見通しだ。
(2009年11月13日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職
・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員
伊藤 さゆりのレポート
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