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- 米6月ISM指数:製造業・非製造業とも回復傾向を維持するも、50割れは持続
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■見出し
・製造業指数は44.8、非製造業指数は47.0と前月から改善
・製造業各指数では、生産指数等、3指数が50以上を回復:指数毎の動向
・非製造業各指数は全般的に改善~事業活動指数が50に迫る急伸
■introduction
企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、6月製造業指数(PMI)が44.8と前月(42.8)から上昇、市場予想値は44.9だった。これで、1980年6月(30.3)以来28年ぶりの低水準となった昨年12月の32.9をボトムに、6ヵ月連続の上昇となった。ボトムからの上昇は11.9ポイントとなるものの、依然、製造業の拡大・縮小の分かれ目となる50を17ヵ月連続で下回った水準に留まる。発表元のISMでは、過去のデータから見たPMIが示す経済全体の分かれ目(GDPのゼロ成長)は41.2となるため、6月PMIは実質GDP年率1.1%に対応するとしている。このため、PMIは製造業の縮小が続く中、5月以降連月で実質GDPのプラス成長を示しており、PMIとの関係では、景気後退を脱した形となっている。
一方、6月の非製造業指数(NMI:注)も47.0と前月(44.0)から3.0ポイント上昇、こちらは市場予想(46.0)を上回った。NMIは9月金融危機後37.4(11月)まで低下、その後持ち直しているものの50割れは今回を含め9ヵ月連続となる。
最近のISM指数は、昨年9月金融危機以降の急落から落ち着きを取り戻し、回復傾向を続けている。製造業では、製造業指数を構成する主要な指数である新規受注・生産指数が、6月までに一時50を上回るところまで回復、低迷していた雇用指数も上昇傾向を続け6月には40.7まで回復した。
また、一時は非製造業の在庫センチメント指数のみとなった50以上の指数も、6月は製造業・非製造業で各3指数となり、全般的な指数の改善が進行している状況が窺われる。
(注:NMI(=Non-Manufacturing Index) は、2008年1月より非製造業指数の総合指数として発表を開始。事業活動、新規受注、雇用、入荷遅延の各指数の均等ウェイトで構成されている。)
(2009年07月07日「経済・金融フラッシュ」)
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