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- 雇用統計08年12月~本格化する雇用調整
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■見出し
・失業率は0.5ポイントの急上昇
・求職者数が前年比二桁の大幅増加
■introduction
総務省が1月30日に公表した労働力調査によると、08年12月の完全失業率は前月から0.5ポイント悪化し4.4%となった(ロイター事前予想:4.2%、当社予想も4.2%)。
雇用者数は前年比▲0.1%(11月:同▲0.2%)と小幅な減少にとどまったが、自営業主・家族従業者等の減少幅が拡大(11月:前年比▲3.7%→12月:同▲6.7%)したため、就業者数は前年比▲1.0%(11月:同▲0.7%)と減少幅が拡大した。失業者数は前年に比べ39万人の増加(11月は10万人増)となり、増加幅が大きく拡大した。
失業者の内訳を求職理由別に見ると、非自発的な離職による者が前年に比べ26万人増、自己都合が5万人増となった。非自発的離職には勤め先の倒産、人員整理によるものが含まれており、失業者数が増えるとともに失業の中身も深刻なものとなっていることを示している。
現時点では、雇用者数はそれほど大きく減っていないが、雇用者の中には休業者が含まれていることには注意が必要である。12月の休業者数(雇用者の内訳)は104万人で前年に比べ21万人の大幅増加となった(11月は前年比横ばい)。産業別には製造業が6万人増と全体の3割近くを占めている。休業者の中には育児休暇中の者なども含まれるが、減産のために工場の操業を一時休止する企業が相次いでいることからすると、失業者にはなっていないものの、一時的に休業を余儀なくされている人が増えている可能性もあるだろう。
(2009年01月30日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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